「敬遠」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「敬遠」の意味とは
敬遠とは、ピッチャーが意図的に四球を選択することです。正式には「故意四球」と言います。
「敬遠」の語源
敬遠の本来の意味は、敬いつつも近寄らないことでしたが、「遠ざける」の意味合いが強くなり、「敬い」の意味が薄れ、「嫌って避けること」を表すようになりました。そこで、野球でピッチャーがバッターを嫌って避け、故意に四球を選択することも「敬遠」と言うようになりました。
その語源は、中国の儒教の経典に由来すると言われています。その中には「神や霊魂などを敬って遠ざかる」という一節があります。やがて「敬い」の意味が薄れ、「敬うふりをして遠ざかる」という意味に変化していきました。野球でも、投手が打者を敬遠する際に、敬意を表すという意味ではなく、むしろ打者を嫌って避けるという意味合いで使われるようになりました。
「敬遠」の目的
塁上にランナーがいる状況で、相手のバッターが強打者である場合に、勝負を避けることがあります。また、同様にランナーがいてあと1点でも取られたら負けてしまうという場合、敬遠を続けて塁をすべて埋め、どこの塁に送球してもアウトを取れるようにすることもあります。これは強打者のバッターの次のバッターの打撃力が弱い場合によく使われる戦略です。ランナーを歩かせることで守備側にとってはリスクを背負うことにはなりますが、いずれも失点による大きなダメージを避けるための戦略として行われます。
敬遠をする判断は、監督がサインを出す場合もあれば、キャッチャーが出す場合もあります。
「敬遠」の問題点と新ルール
敬遠は戦略のひとつですが、プロ野球でこれが行われた場合、攻撃側のファンからはヤジが飛ぶこともあります。1992年の全国高等学校野球選手権大会では、松井秀喜選手への5打席連続敬遠が行われ、日本高等学校野球連盟が緊急会見を開くほどの社会問題にまで発展したことがありました。
新ルールとして、プロ野球では2018年から、高校野球では2020年より申告敬遠が導入されており、ピッチャーはボールを投げることなく、バッターを一塁に歩かせることができるようになりました。
これにより、ピッチャーのスタミナを温存させ、試合時間を短縮することができるようになりました。
「敬遠」の例文・用例
敬遠を使った例文・用例を紹介します。
●相手チームの強打者を敬遠して、何とかピンチを防いだ。
●敬遠ばかりだと見ていて面白くない。
SNSでの「敬遠」の使われ方
「敬遠」の類義語
敬遠の類義語は「故意四球」です。意味は同じです。
「敬遠」の対義語・反意語
敬遠の対義語・反意語はありませんでした。