「意気消沈(いきしょうちん)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「意気消沈」の意味とは
意気消沈とは、勢いが無くなるさま、または気持ちが落ち込んでいるさまを表す四字熟語です。
「いきしょうちん」と読みます。
「意気」と「消沈」が組み合わさった四字熟語です。
消沈の「消」はしばしば「銷」と表記されることがありますが、読みは同じです。
「意気」は「積極的に取り組もうとする気持ち」、消沈は「無くなったり、衰えること」を指します。
両方を合わせて「やる気や勢いが衰えること」というふうに解釈できます。
「やる気」「気持ち」など、あくまで衰えるのは内面であり、肉体的な疲労に対しては用いられません。
主に「仕事の失敗」や「ゲームやスポーツ等での敗北」「失恋」など、精神的なショックに付随することが多いです。
「意気消沈」の英語表現
意気消沈を英語で表現するには、以下2つの単語が適当です。
・despondency
・depression
どちらも「意気消沈」「落胆」などと翻訳されます。
「fall into despondency」とすれば「意気消沈する」というふうに動詞的に活用することができます。
文学作品における「意気消沈」の用例
文学作品の中で「意気消沈」がどのように用いられているか確認してみましょう。
まず、第一次戦後派を代表する小説家、武田泰淳は『森と湖のまつり』の中で、以下のように表現しています。
「今までツル子さんにすっかりやられて、意気銷沈してたところよ。」
また、夏目漱石の名作『吾輩は猫である』の中にも「意気消沈」を見つけることができます。
「面白いでしょう、あの頑固がんこなのが意気銷沈いきしょうちんしているところは、きっと見物みものですよ」
さらに『堕落論』で一世を風靡した坂口安吾の小説 『肝臓先生』の中で、「意気消沈」を以下のように用いています。
「終戦二年目の八月といえば、日本カイビャク以来これほど意気消沈していたことは例がない。と云うのは、その年の七月に、料理飲食店禁止令というものがでゝ、一切の飲みもの食べものの営業がバッタリと杜絶した。」
ニュースでの「意気消沈」の用例
昨今のニュースで「意気消沈」はどのように使われているか紹介します。
まず、スポーツニュースメディアの『THE ANSWER』は23年3月21日付けの記事に、「意気消沈」をタイトルに用いています。
「熱狂的メキシコファンが意気消沈 吉田正尚、芸術の3ラン 完全アウェーで光った強心臓(※)」
(※引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/fce34219decc667d4ac97d31a44cf4e924dc0731)
また、サッカーメディアの『超WORLDサッカー!』は23年3月24日付けの記事で、マンチェスターユナイテッドとレアル・ベティスとの一戦を報じています。
この記事の中で、ユナイテッドのゴールに対するベティスの反応について、以下のように表現しています。
「なかなかゴールが奪えないものの、試合を優位に進めると56分にマーカス・ラッシュフォードが圧巻ミドルを叩き込み先制。ベティスは意気消沈し、そのまま終了。(※)」
(引用:https://news.yahoo.co.jp/articles/9600355dad7db0678fc8162fea8b5eed5360fbf8)
このように意気消沈は、主にスポーツニュースで用いられることが多いです。
「意気消沈」の例文・用例
意気消沈を使った例文・用例を紹介します。
●思ったより成績が芳しくなく意気消沈。
●会社を立て直すために、いつまでも意気消沈してる暇はない。
SNSでの「意気消沈」の使われ方
「意気消沈」の類義語
意気消沈の類義語は、「失望落胆」「意気阻喪」です。
失望落胆(しつぼうらくたん)とは、物事が理想通りに運ばずにガッカリすることです。
意気阻喪(いきそそう)は、やる気がくじけてしまった様子のことです。
「意気消沈」の対義語・反意語
意気消沈の対義語は、「意気揚々」です。
意気揚々(いきようよう)とは、得意げで威勢の良いさまのことです。