「一期一会(いちごいちえ)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「一期一会」の意味とは
一期一会とは、一生に一度しかない機会という意味の四字熟語です。
転じて、人生の中で遭遇するあらゆる出会いを「一生に一度しかない機会」「もう二度とない縁」と思い、大切にする考え方としても用いられます。
もともと茶の湯(茶道)の心得に由来する四字熟語で、「茶会はそのつど一生に一度しかない機会と思って、客とともに誠心誠意を尽くすべし」という教えがベースにある言葉です。
現代では、茶会に限らず日常生活やビジネスの場面において様々な出会いやチャンスを大切にする意として用いられ、座右の銘としても人気のある言葉の一つです。
「一期一会」は「人」以外でもOK
「出会い」と言えば「人との出会い」を思いつきますが、人生には人以外の「物」や「状況」との出会いもありますよね。
一期一会も同様に、一生に一度しか巡り合えない物や状況に対しても使用されることが多いです。
例えば、以下のような場面も一期一会に該当します。
・一点物の工芸品に心打たれた時
・複雑な条件によって発生するオーロラを目撃した時
・転職先の仕事が天職だった時
このように、一期一会は人だけでなく一生に一度きりの「あらゆる出会い」を指します。
「一期一会」の語源
一期一会の大切さを初めて説いたのは、安土桃山時代の茶人として知られる千利休であるとされています。
利休自身は著書を残していませんが、彼の弟子である山上宗二(やまのうえそうじ)が著書『山上宗二記』の「茶湯者覚悟十体」の中で、利休からの伝聞として以下の一文を伝えています。
「路地ヘ入ルヨリ出ヅルマデ、一期ニ一度ノ会ノヤウニ、亭主ヲ敬ヒ畏ベシ」
この文のうち「一期ニ一度ノ会」が一期一会の語源に当たります。
ちなみに「一期(いちご)」とは、仏教用語で人が生まれ死ぬまでの「一生」を意味する言葉です。
この「一生に一度しかない出会いと思い、心をこめておもてなしせよ」という一期一会の精神は、数百年の時を超えて受け継がれてきました。
そして、幕末に活躍した井伊直弼が著書『茶湯一会集』の中で、茶道の最も大切な心得を「一期一会」と表現したことから、四字熟語として広まったと言われています。
「一期一会」の英語表現
一期一会を「一生に一度しかない機会」という意味で英語表現する場合、以下のような文がおすすめです。
・once-in-a-lifetime meeting(encounter) (一生に一度の出会い)
・once-in-a-lifetime chance(一生に一度のチャンス)
あるいは、「あらゆる出会いを大切に」という教えを込めて使う場合は、以下の英文が良いでしょう。
・treasure every meeting(encounter)(全ての出会いを大切にしよう)
「一期一会」の例文・用例
一期一会を使った例文・用例を紹介します。
●一期一会を大切にしていきたい。
●空模様は一期一会です。
SNSでの「一期一会」の使われ方
「一期一会」の類義語
一期一会の類義語は、「千載一遇」や「後生一生」「一世一代」です。
「千載一遇(せんざいいちぐう)」とは、千年に一度しか巡り合えないような機会を意味する四字熟語です。
「後生一生(ごしょういっしょう)」とは、一生のお願いを意味する四字熟語です。
「一世一代(いっせいいちだい)」とは、一生のうち一度かぎりの重大なことを表す四字熟語です。
「一期一会」の対義語・反意語
一期一会の対義語・反意語はありませんでした。