「獅子奮迅(ししふんじん)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「獅子奮迅」の意味とは
獅子奮迅とは、勢いよく物事に対処したり取り組んだりすることです。
ライオンを意味する「獅子」と、勢いよく奮い立つ様を意味する「奮迅」とで構成されている四字熟語です。
人間の夢や目標に向かって積極的かつ活動的に邁進する姿勢を、猛烈な勢いで獲物を捕らえるライオンに例えられています。
一般的に、他者の目覚ましい健闘ぶりや功績に対して、賞賛・敬意の意を込めて用いられます。
例えば、以下のような感じにです。
「君の獅子奮迅の働きが無ければ、このプロジェクトは成功しなかった。」
「獅子奮迅の活躍を期待しているよ。」
このように「~の働き」「~の活躍」と続くパターンが多いです。
「獅子奮迅」の語源や由来は?
「獅子奮迅」の語源は仏教の経典の一つ『大般若波羅蜜多経(だいはんにゃはらみったきょう)』であると言われています。
この経典は、中国唐代の僧侶で『西遊記』の「三蔵法師」のモデルにもなった玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)がインドで発展した『般若経典』を漢訳したものです。
『大般若波羅蜜多経』の第五十二巻に「如獅子王自在奮迅(獅子の王が自在に猛進するように)」との一節があり、これが「獅子奮迅」の由来です。
「獅子奮迅」の英語表現
「獅子奮迅」の意味を英語で伝えたい場合には、以下のような表現が適しています。
「furiously(猛烈に、激しく)」
furiouslyは以下のように副詞として使用します。
He is studying for the college examinations furiously.
(彼は大学受験のために猛勉強しています。)
あるいは「irresistible(抵抗できない)」も獅子奮迅の意味を表現できます。
Our team won with irresistible force.(私たちのチームは圧倒的な力で勝利した)
「獅子奮迅」が話題になった出来事
1926年のアメリカで「獅子奮迅(原題:Triple Action)」という映画が上映されたことがあります。
『猿飛カンター(1926年)』『女丈夫(1927年)』で知られるトム・ギブソン監督が手がける西部活劇で、テキサス州で牛の密輸入を働く犯罪組織に立ち向かう男の物語です。
主役のデイヴ・マニオンはピート・モリソンが演じました。
「獅子奮迅」以外に「獅子」がつく四字熟語は?
「獅子奮迅」以外の「獅子」を含む四字熟語として「獅子身中(しししんちゅう)」があります。
獅子身中とは、組織の内部にいる裏切者、あるいは恩を仇で返す人のことです。
元は仏教において、仏法に害を及ぼす仏教徒を指します。
内側の不安要素を、獅子を死に至らしめる寄生虫に例えた表現です。
「獅子奮迅」の例文・用例
獅子奮迅を使った例文・用例を紹介します。
●皆さんの獅子奮迅の働きによって、我が社の純利益が増えました。
●獅子奮迅の猛攻によって形勢が逆転する。
SNSでの「獅子奮迅」の使われ方
「獅子奮迅」の類義語
獅子奮迅の類義語は、「疾風怒濤」「猪突猛進」「勇往邁進」「力戦奮闘」です。
疾風怒濤(しっぷうどとう)とは、激しい動きや変化のことです。
猪突猛進(ちょとつもうしん)とは、目標に向かって無暗に突っ走ることです。獅子奮迅とは異なり、ネガティブな評価として用いられることが多いです。
勇往邁進(ゆうおうまいしん)とは、目標に向かって勇敢に前進することです。
力戦奮闘(りきせんふんとう)とは、全力を尽くして困難に立ち向かうことです。
「獅子奮迅」の対義語・反意語
獅子奮迅の対義語は、「春風駘蕩」「悠々閑々」です。
春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)とは、平穏であること、または温厚な性格を指す言葉です。
悠々閑々(ゆうゆうかんかん)とは、余裕のある状態、気長に構えている様子を指す言葉です。