「天変地異(てんぺんちい)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「天変地異」の意味とは
天変地異とは、自然界で起こる災害や異変を表す四字熟語です。
「てんぺんちい」と読みます。
「天変」と「地異」に分解すると意味を理解しやすいです。
まず「天変」とは「天空で起こる変動」のことです。
台風や大雨などの気象の変動、または彗星や隕石、日食などの宇宙における現象も含まれます。
一方「地異」とは「地上で起こる異変」のことです。
例えば、地震や火山、津波などを挙げることができます。
日本では、大きな災害がニュース・新聞で報道される際に「天変地異」と表現されることがあります。
また、「変わった形の雲」や「ナマズの大量発生」など災害の予兆と疑われる現象に対して「天変地異の前触れ」と言うケースもあります。
「天変地異」の具体例
昨今のニュースから、天変地異の具体例を挙げてみたいと思います。
四字熟語で表現されているように「天変」と「地異」で分けて紹介します。
まず、日本で起こった「天変」として2019年10月25日に千葉県を中心に発生した記録的大雨を挙げることができます。
千葉県と福島県とで総降雨量200㎜を超え、氾濫や土砂崩れが相次ぎ、千葉県で11人、福島県で2人が亡くなる大災害でした。
宇宙の天変として挙げられるのは22年11月8日(※)に発生すると言われる「皆既月食」です。
(※この記事の文章は11月2日に作成されています)
皆既月食とは、地球の影に月が隠れることで、赤黒く見える天体現象のことです。
ちなみに、このような穏やかな天体現象に対して「天変地異」と表現されることは少ないです。
次に、日本で最も身近な「地異」と言えば地震です。
昨今では2011年3月11日に発生した東日本大震災や、16年4月14日の熊本地震が記憶に新しいところでしょう。
前者の場合、地震だけでなく、地震の影響による津波や、福島第一原子力発電所のメルトダウンなど、凄惨な天変地異が相次ぎました。
「天変地異」の英語表現
天変地異を英語で伝える場合、以下の表現が一般的です。
・natural disaster(自然災害)
・cataclysm(変動)
文学作品における「天変地異」の用例
文学作品でも「天変地異」が用いられるケースがあります。
例えば、太宰治の作品集『晩年』に収録されている「葉」には、以下の一節があります。
「そんな天変地異をも平気で受け入れ得た彼自身の自棄が淋しかったのだ。」
また、白樺派の作家として知られる長与善郎もまた、小説『青銅の基督(きりすと)』の中で「天変地異」を用いています。
「慶長の初めには疫病が流行、天変地異がつゞいた。こんな事を仏僧や神官が神仏の怒りとして持ち出さずにはおく訳はなかった。」
「天変地異」の例文・用例
天変地異を使った例文・用例を紹介します。
●あいつが宿題をやってくるなんて天変地異の前触れか?
●天変地異に備えて、非常食を買っておこう。
SNSでの「天変地異」の使われ方
「天変地異」の類義語
天変地異の類義語は、「天災地変(てんさいちへん)」です。
天災地変は、天変地異と同様に「自然界で発生する様々な災害」を指します。
「天変地異」の対義語・反意語
天変地異の対義語は、「地平天成(ちへいてんせい)」です。
地平天成とは、地上も天空も順調で世の中が平穏で治まっていることです。