「尋(ひろ)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「尋(ひろ)」の意味とは
尋とは、長さの単位のことで、5尺、または6尺を指します。
「ひろ」と読み、「一尋(いちひろ)「二尋(にひろ)」と数えます。
表記として漢字の場合と「ヒロ」というふうにカタカナの場合もあります。
「尺」は尺貫法における長さの単位であり、1尺あたり「0.30303メートル」です。
そのため、1尋を5尺とみなす場合は「1.515メートル」、6尺なら「1.818メートル」に換算できます。
このように定義に揺らぎがあるのは、本来「両腕を広げた時の長さ」を基準としているからです。
古代の中国や日本で用いられていた単位でしたが、現在では一般的に使われていません。
一方、釣り業界では今でも「尋」を用いる場合があり、水深や糸、仕掛けの長さを測る単位として知られています。
これは漁師が仕掛けの長さを測る時に「尋」を好んで用いていたことに起因します。
いちいち巻き尺で丁寧に測るよりも「尋」で大雑把に長さを把握したほうが効率が良かったからです。
現在、釣り用語として用いられる場合、基本的に「約1.5メートル」を指すものと考えてよいでしょう。
「尋」の語源
古代中国で「尋」は「xún(ジン)」と読み、長さの単位として用いられていました。
前述したように両腕を広げた時の長さと定義され、当時は8尺ほどの長さを指していたそうです。
後世では長さの単位として用いられることは無くなったものの、尋の二倍の長さにあたる「常(じょう)」と組み合わせた「尋常」という言葉は現在でも残っています。
尋常は本来「わずかばかりの土地」を指す言葉ですが、転じて「並み」「普通」という意味で用いられています。
日本でも普通ではない状況のことを「尋常じゃない」と言ったりしますよね。
また、日本においても『古事記』の中に長さの単位としての「尋」が確認でき、古代から親しまれた単位・言葉であることがわかります。
英語圏で「尋」と同等な単位
英語圏にも「尋」に相当する単位があります。
両手を左右に広げた時の長さを指す「ファゾム(fathom)」です。
ヤード・ポンド法における長さの単位として知られており、主に水深を測る時に用いられる点でも「尋」と共通しています。
ただし、日本では「1尋」が「1.515~1.818メートル」を指すのに対して、「1ファゾム」は「1.8288~ 1.8964838メートル」と少し長いことに注意です。
これは日本人と外国人との体格差によるもので、「ファゾム」の中でも各国で定義が異なります。
例えば、イギリスでは「1.8288メートル」、ウィーンでは「1.8964838メートル」、ドイツでは「1.8964838メートル」と定義されています。
「尋」の例文・用例
尋を使った例文・用例を紹介します。
●水深は何尋ですか?
●ウキ下を一尋にする。
SNSでの「尋」の使われ方
「尋」の類義語
尋の類義語は、「間」「歩」です。
間・歩ともに6尺を指す長さの単位です。
「尋」の対義語・反意語
尋の対義語・反意語はありませんでした。