「アルプススタンド」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「アルプススタンド」の意味とは
アルプススタンドとは、甲子園球場における観客席の一部分に対する呼称・愛称です。
高校野球の開催球場として知られる甲子園の観客席は、「内野席」と「外野席」、そして両者の間に位置する「アルプス席」とに分かれています。
このアルプス席が俗に言う「アルプススタンド」です。
「アルプス」と呼ばれるヨーロッパの中央を横切る山脈と、階段式の見物席を意味する「スタンド」を掛け合わせた造語、および和製英語でもあります。
高校野球が行われる際に、山の稜線に似ている応援席を白いシャツを着た観客が埋め尽くす様子が、まるで雪をかぶったアルプスを彷彿とさせることから、この愛称が付けられたのではないかと考えられます。
ちなみに「アルプス席」だから「アルプススタンド」と呼ばれるようになったわけではなく、「アルプススタンド」という愛称が一般的に広まってから、正式に「アルプス席」と名付けられました。
アルプス席は、内野・外野席と同様に1塁側・3塁側の両翼に設置されており、それぞれ「1塁アルプス席」「3塁アルプス席」と呼ばれています。
試合の動向を内野席よりも把握しにくく、また外野席よりも捉えやすいことから、チケットの料金設定においても基本的に両者の中間に位置付けられることが多いです。
「アルプススタンド」の由来
甲子園(正式名称は阪神甲子園球場)は、1924年8月1日に兵庫県西宮市に建設されました。
さらに遡ること約10年前の1915年から始まっていた全国中等学校優勝野球大会(現、高校野球)を開催するための球場として作られ、当時は「甲子園大運動場」と呼ばれていました。
当初、内野スタンドは50段でしたが、現在のアルプス席である外野のファウルゾーン東西スタンドは20段しかありませんでした。
しかし、その後の全国中等学校優勝野球大会の人気にともない、さらに観客席の拡張が必要になり、1929年に内野席と同じ50段への改修が施されました。
その年の大会では、リニューアルした甲子園球場に超満員となるほどの観客が押し寄せ、50段の外野のファウルゾーン東西スタンドを埋め尽くしました。
当時、朝日新聞の記者だった漫画家の岡本一平は、その光景を目撃し「ソノスタンドハマタ素敵ニ高ク見エル、アルプススタンドダ、上ノ方ニハ万年雪ガアリサウダ」と記録し、朝日新聞の紙面において漫画とともに掲載しました。
この岡本の記事がきっかけとなり「アルプススタンド」という愛称が一般的に定着したと言われています。
ちなみに、「アルプススタンド」という表現は、岡本のオリジナルではなく、誰かの入れ知恵があったのではないかと考えられます。
主に二説あり、一つ目には岡本と朝日新聞社の同僚で、登山家として有名な藤木九三が話聞かせたという説と、二つ目には岡本の息子で、芸術家として有名な岡本太郎が観戦時に「アルプスのようだ」と感想をもらしたという説が唱えられています。
「アルプススタンド」の例文・用例
アルプススタンドを使った例文・用例を紹介します。
●ベンチ入り出来ずにアルプススタンドで応援する。
●甲子園のアルプススタンドで高校野球を観戦した。
SNSでの「アルプススタンド」の使われ方
「アルプススタンド」の類義語
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「アルプススタンド」の対義語・反意語
アルプススタンドの対義語・反意語はありませんでした。