「リリカル」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「リリカル」の意味とは
リリカルとは、感情を豊かに、また、うったえかけるように述べあらわすさま。叙情的、叙情詩的であるさま。情緒に満ちているさま。
主に、文学や音楽の場面で用いられます。「リリカルな詩」「リリカルで素敵だ」などと表します。
叙情は「抒情」とも書きますが、「抒」・「叙」ともに「述べる」の意味です。「抒情」と表記していたのを、現代の表記にあわせて、同音の「叙情」で代用するようになりました。
「リリカル」の語源
リリカルの語源は、英語のlyricalです。カタカナ語の「リリカル」は、明治期に森鴎外などの作家が文章中で、英語をカタカナ表記して用いたのが早い例です。
「世相詩人を以て『ドラマチスト』とし、以て叙情詩人の『リリカル、ポエト』に対したり」
(森鴎外「逍遥子の諸評語」『柵草紙の山房論文』(1891-92))
「リリカル」の英語表現
「リリカル」は、英語で「lyrical」といいます。
英語では特に、文学や美術、音楽などで、「想像力豊かに美しく表現された」、「叙情味にあふれた」という意味があります。
また、話し言葉で用いられるときは、「(賞賛して)すっかり夢中の、高揚した」という意味があります。
- become[wax] lyrical about… …に夢中になる、…をべたぼめする
- wax lyrical (話して[書いて]いるうちに)だんだん高揚する
- a lyrical account of her trip 夢中になってしゃべる彼女の旅行話
「リリカル」の普及の背景
最近では、テレビアニメ「魔法少女リリカルなのは」シリーズのタイトルに用いられるなど、「リリカル」という語が広く認知されるようになりました。
「魔法少女リリカルなのは」シリーズは、2004年秋に放送開始した、都築真紀原作のテレビアニメ作品です。
「リリカル」の例文・用例
リリカルを使った例文・用例を紹介します。
●リリカルな表現に感動する。
●この演奏は、リリカルで美しい音色が格別だ。
SNSでの「リリカル」の使われ方
「リリカル」の類義語
「リリカル」の類義語は、「リリック」です。
語源は英語のlyricで、本来は「リリカル」と同じで、「抒情詩」また「叙情的な」を意味します。
最近では、音楽業界で歌詞表示のあるミュージックビデオ「リリックビデオ」の普及で、「リリック」という語を「歌詞」という意味でとらえる人が増えました。
「リリカル」の対義語・反意語
「リリカル」に対応する対義語・反意語はありませんが、叙情(自分の感情を述べあらわすこと)の対義語に「叙事」(事実や事件をありのままに客観的に述べること)があります。