「一汁三菜」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2021-07-19

「一汁三菜」の意味とは

一汁三菜とは、ご飯と汁物に主菜1品と副菜2品を加えた食事スタイルのことで、和食の基本とされています。

本来は、ご飯と漬物と汁物に加え、焼き物、煮物、酢の物の3品が付く献立のことを指していました。現在はそこまで厳密ではなく、単にご飯と汁物とおかずが3つあれば一汁三菜と呼ぶことが多くなっています。

「一汁三菜」の由来

日本で一汁三菜の食事スタイルが始まったのがいつ頃なのか、はっきりとはわかっていません。しかし、平安時代末期に作られた巻物にはすでに一汁三菜の食事をしている人物が描かれており、その頃が起源なのではないかと考えられています。

その後、室町時代には一人ひとり個別のお膳の上に器を並べて食事をする「本膳料理」というおもてなし料理の献立が成立しました。現在の一汁三菜は、この本膳料理を家庭料理向けに簡素化したものです。

「一汁三菜」のメリットは?

一汁三菜では、まずご飯でエネルギー源の炭水化物を、汁物で水分を補給します。さらに、主菜で魚や肉などのタンパク質をとり、野菜や豆、海藻などを中心とした副菜でビタミンやミネラル、食物繊維をとります。

このように、一汁三菜の献立にすると、自然にさまざまな栄養素をバランスよく取ることができて、健康的です。

「一汁三菜」のデメリットは?

一汁三菜の問題点は、乳製品やフルーツをとる機会が少ないことです。

牛乳や乳製品には骨を作るカルシウムが多く含まれていますが、日本人は慢性的なカルシウム不足といわれています。また、海外では主食として身近に食べられているフルーツも、日本ではデザートと位置付けられているため、摂取量が非常に少ないです。

より健康的な食生活にするには、一汁三菜に加え、乳製品やフルーツも意識して食べる必要があるのです。

他にもある!「◯汁◯菜」

室町時代に始まって明治時代ごろまで続いた本膳料理という献立のスタイルでは、お客様を華やかにもてなすため「二汁五菜」や「三汁七菜」など、非常に多くの料理が出されていました。この場合、品数が多くひとつのお膳に乗りきらないため「一の膳」「二の膳」「三の膳」…と複数のお膳が用意されていました。

その一方で「一汁一菜」という献立のスタイルもあります。忙しい現代社会で一汁三菜を毎日用意することは難しいですが、ご飯と汁物とおかず一品くらいなら無理なく続けられる、という考え方です。料理研究家の土井善晴先生は「一汁一菜でよいという提案」(グラフィック社)という書籍を出版し、この考え方を提唱しています。

「一汁三菜」の例文・用例

一汁三菜を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

一汁三菜を基本とする栄養バランスの良い和食は、世界で評価されている。
●毎日仕事と子育てをしながら一汁三菜の食事を作るのは大変だ。

SNSでの「一汁三菜」の使われ方

「一汁三菜」の類義語

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「一汁三菜」の対義語・反意語

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