「懐石料理」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「懐石料理」の意味とは
懐石料理とは、茶道において、お茶を頂く前に提供される一汁三菜の食事という意味です。
「懐石料理」の語源と由来
懐石料理の「懐石」という言葉は仏教用語です。
簡素な食事をとりながら修行する禅僧が、石を焼いて布で包んだ「温石」というものを懐に入れて空腹をしのいだというところから、お茶をより美味しく頂くためにちょっと空腹を和らげる食事のことを「懐石」と呼ぶようになりました。
本来の懐石料理は茶人である千利休が始めたもので、空腹でお茶を飲むとお腹の刺激になってしまうため、それを和らげるために一汁三菜のシンプルな食事を出したことがはじめだといわれています。一汁三菜とはご飯、汁物、おかず3品のことで、これに香の物(漬物)がつくのが一般的です。
「懐石料理」と「会席料理」
よく懐石料理と混同される「会席料理」とは、宴会の席でもてなされる料理のことです。懐石料理ではごはんや汁物は最初に提供されますが、お酒を楽しむための会席料理では「〆」として出されます。
現在ではきちんとした懐石料理も「茶会の前の軽い食事」という役割が薄れ、一汁三菜から品数が増えているため、会席料理と混同してこの言葉が使われることが多いです。しかし、旅館などで出される宴席料理は正しくは「会席料理」と表記します。
また、「欧風懐石」という表現も定着しつつあり、色んなものを少しずつ提供するコース料理のことをこのように表現することがあります。
また、本来の「茶会の前の懐石」を区別して「茶懐石」と呼ぶことも多いです。
「懐石料理」の例文・用例
懐石料理を使った例文・用例を紹介します。
●本来の懐石料理が食べられるお店って今はあんまりないのかなぁ。
●懐石料理と会席料理は似たようでまったく別の料理形式なんだね。
SNSでの「懐石料理」の使われ方
「懐石料理」の類義語
懐石料理の類義語は、「本膳料理」です。
こちらは室町時代に成立した料理形式で、武家がお客様をもてなす際にふるまった、ひとつひとつのお膳に料理を乗せて出す正式な日本料理の膳立てのことです。
「一汁三菜」という言葉はこの本膳料理からきています。
「懐石料理」の対義語・反意語
懐石料理の対義語・反意語はありませんでした。