「ちゃんこ鍋」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「ちゃんこ鍋」の意味とは
ちゃんこ鍋とは、主に相撲部屋で食されることが多い鍋料理のことです。
「ちゃんこ」とは力士が作る手料理のことで、そのうちの鍋料理が「ちゃんこ鍋」と呼称されています。また、ちゃんこの調理を担当する力士のことを「ちゃんこ番」と言います。相撲部屋の食事は1日2回が一般的で、昼の食事は「昼ちゃんこ」、夜の食事は「夜ちゃんこ」です。力士の食べる「ちゃんこ」として「ちゃんこ鍋」が最も有名ですが、カレーやラーメン、ステーキ等、他の料理が出されることもあります。ちゃんこ鍋では野菜や肉、魚などの材料を用い、力士が栄養をバランス良く取れるように作られています。相撲部屋によっては、隠し味が存在し、レシピが門外不出とされている場合もあります。
ちなみに、ちゃんこ鍋で使用されるスープのことを「そっぷ」と言います。痩せ型・筋肉質の力士の体型を指す「そっぷ型」は、これに由来します。「そっぷ」のダシを取る時に用いられる鶏ガラに似ているからです。
ちゃんこ鍋は相撲部屋だけでなく、プロレスの道場でも供される場合もあります。これは、日本プロレスが設立された当時、所属レスラーの過半数が相撲出身者だったため、相撲文化が流入したものだと考えられます。そのため、プロレス道場で作られる食事全般に対しても「ちゃんこ」という呼称が用いられています。
「ちゃんこ鍋」の歴史
ちゃんこ鍋は、明治時代に活躍した名横綱「常陸山谷右エ門」が出羽海部屋で鍋料理を取り入れたことがきっかけで普及したと言われています。明治以前の相撲部屋の食事は基本的に個々に供されるのが一般的でしたが、常陸山の人気にともない出羽海部屋に入門者が急増したことにより、一度に大量に調理できる鍋料理が採用されるようになりました。ちなみに、「手を地面につける」=「負け」という考えから、以前は牛や豚など四足歩行をする動物の肉はちゃんこ鍋の材料として避けられていたそうです。
「ちゃんこ鍋」の語源
ちゃんこ鍋を含む相撲料理をなぜ「ちゃんこ」と呼ぶのか、その語源や由来ははっきりとわかっていません。ただし、有力な考察として2つの説が提唱されています。
まず、明治時代に行われた九州巡業で、力士の食事を作る時に用いられていた中華鍋を由来とする説が挙げられています。中華鍋は中国語で「チャンクォ」と発音することから、「ちゃんこ」と呼称されるようになったのではないかと考えられています。
第二の説は、相撲部屋の親方と弟子を「父(ちゃん)」と「子(こ)」に例えたのではないか、というものです。昨今では時代劇漫画の『子連れ狼』で「父(ちゃん)」の呼び名が有名になりましたが、江戸時代では庶民の俗語として用いられていました。
「ちゃんこ鍋」の例文・用例
ちゃんこ鍋を使った例文・用例を紹介します。
●両国のちゃんこ鍋専門店に行ってみた。
●相撲部屋伝統のちゃんこ鍋の隠し味がある。
SNSでの「ちゃんこ鍋」の使われ方
「ちゃんこ鍋」の類義語
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「ちゃんこ鍋」の対義語・反意語
ちゃんこ鍋の対義語・反意語はありませんでした。