「ぼんのくぼ」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「ぼんのくぼ」の意味とは
ぼんのくぼとは、後頚部(うなじ)にある窪みのことです。
具体的には後頭骨と第二頸椎との間に生じる窪みで、主に首を後方に曲げた時に顕著に現れます。
漢字での表記は「盆の窪」で、日本において古くから使われている言葉です。
江戸時代では、後頭部の少量の髪の毛を残して剃髪する髪型を「ぼんのくぼ」と呼び、当時の子供の髪型として定着していました。
一方、ヘアスタイリングにおいて「ぼんのくぼ」は「フロント」「サイド」「トップ」「バック」に並ぶ頭部の部位を指し示す呼称であり、髪型をデザインする際の重要な指標の一つです。
例えば、「ぼんのくぼ」よりも下方を「ネープ」と呼び、しばしば毛量調整が施されるエリアとして知られています。
また、レイヤーカット(※)ではトップのボリュームを保たせるために、毛先を「ぼんのくぼ」地点を目安にカットする場合もあります。
(※レイヤーカットとは、毛先が階段状に重なるようにした髪型のことです)
ちなみに、東洋医学において「ぼんのくぼ」は「風府(ふうふ)」というツボとして知られています。
風邪を引くと風の邪が寄ってくる場所と言われ、ここを押すことで頭痛や目の疲れが和らぐとも言われています。
「ぼんのくぼ」の語源や由来は?
「ぼんのくぼ」の語源・由来には様々な説がありますが、今のところ「坊の窪(ぼうのくぼ)」を由来とする説が有力のようです。
「坊の窪」の「坊」とは「坊主頭」のことで、頭を剃髪した状態において後頭部の窪みが顕著に見えることから、この名が付けられたのではないかと考えられています。
時を経て「坊」のかわりに「盆」が使われるようになったと言われていますが、決定的な証拠はなく推論の域を出ません。
「ぼんのくぼ」以外で頭部の部位を表す言葉
前述の通り、東洋医学において「ぼんのくぼ」は「風府」という頭部のツボとして認知されています。
では、頭部の部位を指す言葉として、他にどのようなツボがあるのでしょうか?
頭部の有名なツボとして、以下の5つがあります。
・風池(ふうち)
・百会(ひゃくえ)
・和髎(わりょう)
・天柱(てんちゅう)
・角孫(かくそん)
風池とは、後頭部の左右の2カ所の窪みのことで、風府の両脇にあります。
主に、ツボ押しによって頭や目の疲労に効果があると言われています。
百会とは、頭頂部の中央にあるツボのことで、指圧することで自律神経が整えられると考えられています。
和髎とは、もみあげ付近にあるツボのことです。
かすみ目や疲れ目などへの効能が期待されています。
天柱とは、風府の両脇にあり、風池よりも内側にあるツボのことです。
こちらも頭痛や眼精疲労のほか肩こりにも効くと言われています。
角孫とは、耳を前に折り曲げた時に一番上に当たる箇所を指します。
目の充血や痙攣などに効き目があると考えられています。
「ぼんのくぼ」の例文・用例
ぼんのくぼを使った例文・用例を紹介します。
●トップの髪の毛をぼんのくぼよりも短めにカットしてみた。
●ぼんのくぼを指圧して頭の疲れを癒す。
SNSでの「ぼんのくぼ」の使われ方
「ぼんのくぼ」の類義語
ぼんのくぼの類義語は、「風府」です。
風府とは、「ぼんのくぼ」の位置に該当するツボのことです。
「ぼんのくぼ」の対義語・反意語
ぼんのくぼの対義語・反意語はありませんでした。