「病的骨突出」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2021-06-20

「病的骨突出」の意味とは

病的骨突出とは、筋肉や脂肪が落ちて少なくなったせいで、骨が異常に突き出て見える状態のことです。

「骨突出」はその名の通り骨が突き出ていることで、突き出ている程度がはなはだしいことから、異常であることを表す「病的」がその手前についています。

「病的骨突出」の原因

貧困や拒食症などの理由できちんと食事が取れず栄養失調になり、骨の周りにあった筋肉や脂肪が減っていくと、骨が浮き出て見えるようになります。

自力で動くことが難しい人も、運動不足で筋肉を使わないため筋肉量が落ちていき、病的骨突出になる場合があります。

また、日本では褥瘡(じょくそう)ができた人の多くが、同時に病的骨突出にもなっています。褥瘡とは、寝たきりで動けなくなり、長い間自身の体重で一部分が圧迫され続けてしまった結果、その部分の皮膚に栄養が行き渡らなくなって赤みを帯びてしまう症状のことです。さらに状態が悪くなると、皮膚がただれたり、めくれて内部が剥き出しになってしまうこともあります。もともと、骨が突き出ている部分は圧迫されやすく褥瘡ができやすいため、皮膚が弱ってボロボロになり、病的骨突出につながることが多いのです。

「病的骨突出」になりやすい部位

寝たきりで自力で動けない人は、特にどの部分が病的骨突出になりやすいのでしょうか。それは、寝ている姿勢によって変わってきます。

まず、仰向けの場合は、特に背中とお尻の間、骨盤の中央にある仙骨部分に負荷がかかることが多く、病的骨突出になりやすいです。他にも、後頭部や肩甲骨、かかとの部分も病的骨突出になる可能性が高いです。

一方うつ伏せ寝の場合は、頬や耳、陰部、膝、つま先などが病的骨突出になりやすいです。

床の上でその姿勢になってみたときに、出っ張っていて痛いと感じる箇所が病的骨突出になりやすい、と覚えておけばいいでしょう。

「病的骨突出」の例文・用例

病的骨突出を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●測定器を使って、患者さんの仙骨部の病的骨突出の程度を測った。
●病気で痩せ細り、病的骨突出の状態になってしまった。

SNSでの「病的骨突出」の使われ方

「病的骨突出」の類義語

病的骨突出の類義語はありませんが、介護において病的骨突出という言葉が使われた場合は、「褥瘡(じょくそう)」と同じような状態を指していることがほとんどです。

褥瘡は、寝たきりで身体の一部分が圧迫され続けた結果、その部分に栄養が届かず皮膚が赤くなったりただれたりすることを指しており、類義語には「床ずれ」があります。

「病的骨突出」の対義語・反意語

病的骨突出の対義語・反義語はありませんでした。