「銀星」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「銀星」の意味とは
銀星とは、相撲で前頭の力士が大関に勝つことです。
「前頭(まえがしら)」は幕内力士の最後尾にあたる地位で、別名「平幕(ひらまく)」とも言います。
大関は前頭より3階級上の地位で、実績と能力に差がある両者の立ち合いにおいて、前頭が勝った時を特別に「銀星をあげる」というふうに賞賛する場合があります。
ちなみに、前頭が大相撲で最高位の横綱を倒した時は「金星」です。
銀星は金星にならって呼び習わされてきた俗語です。
他にも大相撲では、試合に勝つことを「白星」、負けることを「黒星」というふうに勝敗を星の色で表現する文化があります。
「銀星」と「金星」の違い
銀星と関連する相撲用語として「金星(きんぼし)」があります。
金星とは、前頭が横綱を倒した時に得られる勝ち星のことで、相撲協会における制度の一つです。
金星一つにつき(つまり横綱を倒すごとに)報奨金に10円が加算されます。
これを4000倍にした金額が各場所で支払われることになっています。
金星による報奨金の加算は一時的なものではなく、幕下に陥落しなければ引退するまで支給されます。
例えば、金星を一つ取ってしまえば「10円×4000倍×6場所=24万円」を毎年得られるわけです。
そのため、横綱が前頭に負ければ負けるほど、相撲協会の財政は苦しくなります。
「金星」と「銀星」の違いは、前頭の相手が異なること以外にも、銀星にはこのような制度が設けられていない点が大きいでしょう。
そのため、前頭がいくら大関を下しても報奨金がアップすることはありませんし、銀星として正式に記録されるわけでもありません。
あくまで、前頭が格上の力士に勝ったことを印象的に伝えるための俗語だと考えられます。
ちなみに大相撲の番付において最高位は横綱、次点は大関ですが、仮に三番手の関脇に前頭が勝ったとしても「銅星」などとは表現されません。
「銀星」を巡る批判
前頭が横綱に勝つならまだしも、大関に勝つことは現状において珍しいことではなく、ことさら「銀星」とはやし立てる風潮に苦言を呈する声もあります。
例えば2022年9月19日付けの『サンケイスポーツ』紙のコラムによれば、当時行われていた本場所の中日(なかび)時点の成績では、3大関合わせて10勝14敗でした。
コラムでは大関が負けることが常態化している現状を伝え、「銀星をあげた」と褒め称える風潮を「シラける」と痛烈に批判しています。
※参考:https://www.sanspo.com/article/20220919-IP3BLCOMZJNQPKF2K7G5XNTBD4/
相撲ニュースにおける「銀星」の用例
一方、マスコミ各社では前頭が大関を倒した試合を取り上げ「銀星」と銘打っている記事が目立ちます。
例えば22年9月13日付の『スポーツ報知』の記事タイトルには「明生が大関・御嶽海を押し出して銀星」と表現されています。
※参考:https://hochi.news/articles/20220913-OHT1T51235.html
また、同日の同紙に「翠富士が大関・正代を寄り切り撃破で初銀星」というタイトルの記事も配信されています。
※参考:https://hochi.news/articles/20220913-OHT1T51209.html
前章で紹介したコラムで批判が展開されていたように、この場所では大関の負けっぷりが目立っていたようです。
「銀星」の例文・用例
銀星を使った例文・用例を紹介します。
●注目の平幕が銀星をあげた。
●大関が銀星を配給してしまう。
SNSでの「銀星」の使われ方
「銀星」の類義語
銀星の類義語はありませんでした。
「銀星」の対義語・反意語
銀星の対義語・反意語はありませんでした。