「互角」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「互角」の意味とは
互角とは、将棋の形勢で両者に優劣をつけられない状況のことです。
戦略・戦力ともに拮抗している局面、すなわち両者に優劣の差がほとんどない状況を指します。
ちなみに将棋における形勢の評価には、以下の表現が段階的に用いられます。
敗勢(4)⇒劣勢(3)⇒不利(2)⇒作戦負け(1)⇒互角(0)⇒作戦勝ち(1)⇒有利(2)⇒優勢(3)⇒勝勢(4)
一つの局面に対する表現ではなく、あくまで先手または後手、どちらかの視点に立った時の相対的な形勢を表します。
また、上記一覧に付したナンバリング(※)と一致する評価は、常に表裏一体です。
(※ナンバリングは本記事で便宜的に付けたものです)
例えば、先手が敗勢であるなら、後手は勝勢です。
この場合、それぞれ「先手敗勢」「後手勝勢」などと呼称されます。
そして、両者の形勢が拮抗している場合にのみ、両者ともに「互角」の表現が用いられるわけです。
昨今では、コンピュータソフトによって弾き出された数値を元に、形勢判断が行われたりします。
まず、プラス(+)の数値が算出された場合は「先手良し」、マイナス(ー)の数値であれば「後手良し」です。
さらに、約2000点は勝勢、約1000点が優勢、約400点が有利に相当するものと考えられます。
一般的にコンピュータソフトの分析によって±200点以内であれば「互角」と表現されます。
「互角」が話題になった出来事
昨今のニュースの中で「互角」が序盤以降に発生した対局を紹介します。
まず、22年6月3日(金)に兵庫県洲本市にあるホテルニューアワジで行われた『ヒューリック杯棋聖戦五番勝負』における藤井聡太棋聖(19)と永瀬拓矢王座(29)との対局です。
タイトル所有者同士の対決であり、かつ両者は研究パートナーとしても知られており、大きな注目を集めました。
第1局では「相掛かり(※)」の戦型となり、午前中で25手まで進みましたが「互角」のまま昼食休憩に入りました。
(※相掛かりとは、相居飛車の状態で両者ともに飛車先の歩を進めること)
この対局では、最終的に後手の永瀬王座が勝利しました。
また、同年6月9日(木)に行われた『順位戦A級・開幕局』における永瀬拓矢王座(29)と豊島将之九段(32)の対局でも一時、優劣が拮抗する場面が生じました。
両者は東西を代表するトップ棋士同士で、両者ともに開幕白星をあげて弾みをつけたい大事な試合です。
先手の永瀬王座から始まり、序盤から「相掛かり」となりました。
早々に中盤に突入し51手まで進んだものの、形勢は「互角」のまま夕食休憩に入りました。
この勝負を制したのは永瀬王座でした。
「互角」の例文・用例
互角を使った例文・用例を紹介します。
●両者互角のまま昼食休憩に入る。
●中盤になっても互角の形勢が変わらない。
SNSでの「互角」の使われ方
「互角」の類義語
互角の類義語はありませんでした。
「互角」の対義語・反意語
互角の対義語・反意語はありませんでした。