「位取り」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「位取り」の意味とは
位取りとは、相手の歩兵が初期位置にある筋において、自分の歩兵を五段目に指すことを意味する将棋用語です。
最初の陣形のように両者が対面している筋の五段目のことを「位(くらい)」と呼び、この位置を取ることで自陣が相手よりも広がり、多様な駒組みを形成する余裕ができます。
一方、位を取られてしまえば、駒を自由に動かせる範囲が狭まり、また逃げ道も少なくなってしまうため、その後の形勢が不利な流れに転じる恐れもあります。
また、相手の駒の侵入を防ぐ目的で、位を取った歩兵の下に銀将を配置するケースが多いです。
「位取り」の主な戦法
位取りを活用した戦法として「5筋位取り」や「玉頭位取り」が有名です。
以下、この2つの戦法について説明します。
5筋位取り
5筋位取りとは、その名の通り5筋の位(五段目)を取る戦法で、別名「中央位取り」と呼ばれる場合もあります。
主に自分が居飛車で、相手が振り飛車の時に有効な策として知られています。
将棋盤の中心となる5筋五段のマス(天王山)まで歩兵を進め、5六の銀将で支えるのが一般的です。
また、5六に配置するのを左銀にするか、右銀にするかの判断はその後の展開に影響し、左銀型は急戦策として、右銀型は持久戦に採用されることが多いです。
昭和後期に流行した戦法でしたが、振り飛車側の5筋位取りへの対策が進められ、現在では滅多に使われません。
玉頭位取り
玉頭位取りは、玉の前方の位を取る戦法のことです。
「玉頭」は本来、玉の一つ前のマスのことですが、この「玉頭位取り」の呼称においては、例外的に「玉の前方」といった意味合いで使われます。
5筋位取りと同様に振り飛車対策として知られ、居飛車の状態で7筋の位を取り、銀将を7六に置いて相手の陣地を圧迫するのが一般的な手法です。
さらに6筋から8筋へと位取りを広げていくことで、さらに守りを厚くし、また位を足場にして攻めに転じることもできます。
そもそも玉頭位取りの初出は江戸時代の元禄期にまで遡ることができますが、以上のような振り飛車対策の戦法として注目されるようになったのは1970年代以降です。
昭和後期まで流行していましたが、その後、同じく対振り飛車の「居飛車穴熊」の有効性が大きな関心を集めたことで、次第に棋士の間で使用されるケースが少なくなっていきました。
「位取り」の例文・用例
位取りを使った例文・用例を紹介します。
●位取りで守りを固めて、相手の悪手を待つ。
●真ん中の筋を位取りする。
SNSでの「位取り」の使われ方
「位取り」の類義語
位取りの類義語はありませんでした。
「位取り」の対義語・反意語
位取りの対義語・反意語はありませんでした。