「晴耕雨読(せいこううどく)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「晴耕雨読」の意味とは
晴耕雨読(せいこううどく)とは、晴れた日には田畑を耕し、雨の日には本を読むことを指す四字熟語です。
文字通り「雨の日には外に出かけたりせず、読書をたしなむ」ことを指す場合もありますが、より大雑把に「自然に身を任せて、悠々自適な生活を送ること」といった意味合いで使われることも多いです。
いわゆる「田舎暮らし」や「スローライフ」のような俗世間を離れた理想的な暮らしを表現する言葉でもあります。
「晴耕雨読」の語源
晴耕雨読の語源は、以下3説が唱えられています。
・明治時代の漢学者、塩谷節山の漢詩
・明治時代の人物、吉田丹三郎の漢文
・中国明代に書かれた「三国志演義」の一節
最も有力なのは、明治時代の漢学者である塩谷節山(しおのやせつざん)の漢詩「晴耕雨読、優游(ゆうゆう)するに足る」を語源とする説です。
また、同時期の人物である吉田丹三郎(詳細不明)は、1889年(明治22年)に刊行された『少年文庫 第二集』の中で「晴耕雨読楼記」という漢文を記しています。
この「晴耕雨読楼記」が、現存する文章の中で晴耕雨読を確認できる最も古いものですが、これよりも以前に使われていた可能性は残ります。
一方、中国明代に書かれた『三国志演義』の一節を晴耕雨読の由来とする説もあります。
「劉玄徳三顧草廬」という回には、三国時代の諸葛孔明が劉備に仕える前の晴耕雨読な暮らしぶりが描かれていますが、「晴耕雨読」という文字列が直接記されているわけではありません。
これを語源とする証拠は乏しいものの、思想的な影響は受け継がれているかもしれませんね。
「晴耕雨読」の英語表現
晴耕雨読を英語表現にすると、どのような文になるのでしょうか?
文字通りの意味を直訳すると、次のようになります。
Work in the field in fine weather and stay at home reading books in rainy weather.
(晴れた日には野外で働き、雨の日は家で本を読みましょう)
また、「悠々自適な暮らし」のような晴耕雨読の本質的な意味を伝えるなら、以下のような表現が良いでしょう。
peaceful and carefree retired life(平和で気ままな隠遁生活)
live a life of leisure in the countryside(田舎でゆとりのある生活を送る)
「晴耕雨読」の例文・用例
晴耕雨読を使った例文・用例を紹介します。
●今日は雨が強いから、晴耕雨読に倣って読書に励もう。
●定年退職したら晴耕雨読な暮らしをして余生を送りたいものだ。
SNSでの「晴耕雨読」の使われ方
晴耕雨読というのか、読書の秋というのか。今日は本を読んで過ごしてます。 pic.twitter.com/VS3bM2YYQY
— クロスドミナンス・ブルー (@pentacontagram) September 18, 2021
晴耕雨読
雨の音を聞きながらゆっくり本を読む時間は豊かだな
あまり強くならなければいいのだけど pic.twitter.com/b3gfE8iott— しゅう@小学校教諭 (@asat11) September 18, 2021
「晴耕雨読」の類義語
晴耕雨読の類義語は、「悠々自適」や「閑雲野鶴」です。
悠々自適(ゆうゆうじてき)とは、自分の思うままにのんびりと暮らすことを指す四字熟語です。
閑雲野鶴(かんうんやかく)とは、世俗のルールに縛られずに、気ままに生活することを指す四字熟語です。
「晴耕雨読」の対義語・反意語
晴耕雨読の対義語は、「多事多端」や「多事多忙」です。
多事多端とは、仕事に追われ忙しい様子を指す四字熟語です。
多事多忙も同じ意味です。