「不撓不屈(ふとうふくつ)」とは?意味と例文が3秒でわかる!

「不撓不屈(ふとうふくつ)」の意味とは

不撓不屈とは、揺るがない意思を持ち、どんな苦難や逆境にも屈しないという意味の四字熟語です。

「ふとうふくつ」と読みますが、「ふぎょうふくつ」と間違われやすいため注意してください。

「撓」は「撓む(たわむ)」ことで、木の枝などの固い物が強い力で曲がることを指します。

打消し語である「不」が付いているため、「たわまない」転じて「屈しない」ことを意味します。

不屈も同様に「屈しない」様を表し、不撓不屈は同義語を二つ重ねることで「どんなことにも決して諦めない、屈しない」ことを強調した四字熟語だと考えられます。

また「不屈不撓(ふくつふとう)」というふうに順番を入れ替えて表現するケースもあります。

一般的に断固とした決意を他者に伝える時に用いられる言葉で、しばしばトップアスリートが試合前の意気込みを語る際に使ったりします。

逆境や困難にもめげずに、果敢に立ち向かっていくイメージを与えることができ、ビジネスにおいてもスローガンや就職活動時の座右の銘としても活用できるかと思われます。

「不撓不屈」とセットで使われやすい言葉

一般的に不撓不屈は他の言葉とセットで用いられることが多いです。

例えば、以下のような言葉が候補として挙げられます。

・精神
・根性
・努力
・人物

中でも、最も頻繁に使われるのが『不撓不屈の精神』です。

例えば以下のように、将来に起こるかもしれない苦難にも恐れず、物事を最後まで成し遂げようとする意志を伝えることができます。

「不撓不屈の精神でプロジェクトを遂行します」

同様な表現として『不撓不屈の根性』があります。

こちらは自身のスローガンというよりも、主に他者の粘り強さを称える時に用いられます。

「私のチームの上司は不撓不屈の根性の持ち主です」

また、物事に対してひたすら懸命に打ち込む様を『不撓不屈の努力』と言い表すことができます。

「長年にわたる不撓不屈の努力によって、研究成果をあげることができた」

あるいは以下のように、最後までやり遂げる人物を『不撓不屈の人物』と賞賛する場面もあるかもしれません。

「これほどの事業を最後まで成し遂げられたのは、彼が不撓不屈の人物だったからです」

「不撓不屈」の語源・由来

不撓不屈の由来は、中国の後漢時代に編纂された中国の歴史書『漢書』です。

この中の「叙伝 第七十下」において「楽昌篤実 不撓不屈」の一節が残されており「楽昌は篤実にして不撓不屈だ」と意訳できます。

楽昌とは楽昌侯という役職のことで、これに就いた王商という人物の誠実で何があっても屈しない人柄を賞賛している一節です。

「不撓不屈」の英語表現

不撓不屈を英語で伝える場合は、以下の表現が一般的です。

・indefatigable(不屈の)
・indomitable(打ち負かせない)

ちなみに、イギリス海軍においてindefatigable(インディファティガブル)は巡洋戦艦、indomitable(インドミタブル)は空母の名称としても知られています。

不撓不屈と同様に、苦難に屈しない粘り強さを表す言葉として認識されていることが推察できます。

「不撓不屈」の例文・用例

不撓不屈

不撓不屈を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

不撓不屈の精神で邁進してまいります。
●彼は一度決めたことは必ず成し遂げる不撓不屈の人物だ。

SNSでの「不撓不屈」の使われ方

「不撓不屈」の類義語

不撓不屈の類義語は、「堅忍不抜(けんにんふばつ)」「独立不撓(どくりつふとう)」「百折不撓(ひゃくせつふとう)」です。

堅忍不抜とは、辛いことが起きても耐え忍ぶことです。

独立不撓とは、自分の力だけで困難に立ち向かうことです。

百折不撓とは、何度失敗してもめげないことです。

「不撓不屈」の対義語・反意語

不撓不屈の対義語は、「優柔不断(ゆうじゅうふだん)」です。

優柔不断とは、物事の判断を決めることができず、迷ってしまうことです。

四字熟語

Posted by 杏奈琴湖