「大頭」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「大頭」の意味とは
大頭とは、大相撲における東西の幕下筆頭に対する俗称です。
大相撲では、主に本場所での成績表から各力士に番付と呼ばれる評価が与えられます。
さらに番付では、上から順番に「幕内」「十両」「幕下」「三段目」「序二段」「序ノ口」の6つに階層を設けることで、力の優劣を把握しやすくしています。
このうち幕内に所属する力士が数名なのに対して、十両以下は各階層につき十数~数百名の力士が所属しています。
各階層の中でも、力の優劣による序列が決められており、最も強い2名の力士を「筆頭」と呼びます。
各階層は東と西に分かれているため、例えば十両なら「東十両筆頭」と「西十両筆頭」の2名の筆頭がいるわけですね。
幕下のみ東西の筆頭のことを「大頭(おおがしら)」と呼ぶことがあります。
日本相撲協会の幕下の番付表では「筆頭」と書かれているため、あくまで俗称と考えていいでしょう。
ちなみに、筆頭(ないし大頭)以外の順位は「枚目」で表されます。
例えば、筆頭の次に強い力士は「二枚目」です。
この場合も東西で分かれるため、幕下であれば「東幕下二枚目」「西幕下二枚目」というふうに番付が行われます。
なぜ幕下の筆頭だけ「大頭」と呼ぶのか
一人前の力士の称号にあたる「関取」は、実は大相撲の番付において十両以上の力士を指します。
すなわち、幕下以下は関取ではなく「力士養成員」として扱われます。
この「関取」と「力士養成員」の差は、様々な事柄において非常に大きいです。
例えば「給料」です。
力士は関取にならなければ基本的に無給ですが、十両に昇格することで月給で百万円以上も貰えると言われています。
また「付き人」が与えられたり、相撲部屋での雑用の免除、相撲部屋からの別居が許されるなど…様々な待遇を受けられます。
このように「関取になれるか否か」は力士にとって最も重大な事柄なので、あと一つ昇格すれば関取になれる幕下内の試合では激しいつばぜり合いが行われます。
すなわち、同じ力士養成員の中でも幕下筆頭は最も関取に近い力士であるため、「大頭」という特別な俗称で呼ばれているものと考えられます。
現在の「大頭」は?
現在(22年10月時点)の大頭はブラジル出身の「魁聖 一郎(かいせい いちろう)」と、ロシア連邦トゥヴァ共和国出身の「狼雅 外喜義(ろうが ときよし)」です。
ただし、魁聖は7月場所時点では東十両11枚目でしたが、9月場所の番付で東幕下筆頭への降格が発表されたのを機に引退を表明しました。
「大頭」の例文・用例
大頭を使った例文・用例を紹介します。
●大頭まで昇りつめれば、関取まで待ったなしだ。
●十両での負け越しが続き大頭に降格してしまった。
SNSでの「大頭」の使われ方
バーサンドルジ7明日入幕と勝ち越しをかけた千秋楽。新十両にあがるときも大頭で3勝3敗のち最後の相撲で勝ってたからきっと大丈夫だと信じてる。 #sumo
— わかこ (@tamanisiki3emon) July 20, 2013
5枚目以内優遇ってのがかなり顕著にでたという感じかな。とはいえ、6枚目6勝と4枚目4勝の比較で後者が上になるっていうのはどうかと思うんだよね。仮にも、陥落力士がもう1人少なかったら、どっちを大頭に置くかっていわれたら、間違いなく前者が大頭になるだろうし。
— 横尾誠(search_net_box) (@search_net_box) November 25, 2015
「大頭」の類義語
大頭の類義語は、「筆頭」です。
筆頭とは、大相撲の階層における十両以下の階層で、東西別に最も強い力士のことです。
「大頭」の対義語・反意語
大頭の対義語・反意語はありませんでした。