「テンポ・プリモ」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「テンポ・プリモ」の意味とは
テンポ・プリモとは、「譜面の最初の速さに戻る」という意味の音楽用語です。
「テンポ・プリモ」の語源
テンポ・プリモは、イタリア語で「tempo primo」と書きます。「tempo」は曲の速さを示す単語で、「primo」は「第一、最初」という意味を持つ単語です。
譜面上では「Tempo Ⅰ」と表記される場合が多いです。
「テンポ・プリモ」の音楽用語としての分類
テンポ・プリモは音楽用語の中の「速度記号」に分類されます。音符や休符は曲のリズムや音の高低を表すために使われますが、その曲の速さまでは表すことができません。そこで、速度記号を使ってどのくらいの速さで演奏するかを定めているのです。
速度記号には「メトロノーム記号」と「速度標語」があります。メトロノーム記号は「♩=(数字)」と表示され、1分間に単位となる音符(ここでは四分音符)を何回打つことができるか、を基準として速さを決めています。
速度標語は曲の速さを文字で表したもので、テンポ・プリモも速度標語の一つです。
楽譜での「テンポ・プリモ」の使われ方の例
例えば、楽譜の1小節目に「♩=120(1分間に四分音符が120回打てる速さ)」と書いてあり、その後速度を速めて「♩=140」にするよう書いてあったとしましょう。さらにその後に「テンポ・プリモ」と書かれていた場合は、最初の速さ、つまり「♩=120」に戻す、ということになります。
速さを文字で表した速度標語の場合も同様で、「アレグロ(速く)」→「アンダンテ(歩く速さで)」→「テンポ・プリモ」の順に書かれている曲がある場合、テンポ・プリモの部分は最初の速さ、つまりアレグロに戻すということになります。
「テンポ・プリモ」と「ア・テンポ」の違い
テンポ・プリモと似た意味を持つ言葉に「ア・テンポ」があります。
テンポ・プリモは「最初の速さに戻る」という意味を持っていますが、ア・テンポは「直前の速さに戻る」という意味で、必ずしも1小節目の速さに戻すということではありません。一時的に速度が変わった場合に、それを元に戻す目的で使われます。
他にもある「テンポ・〇〇」
テンポ・プリモは「Tempo Ⅰ」と書きますが、まれに「Tempo Ⅱ」と書かれた譜面もあります。これは「2つ目の速さに戻す」という意味。
例えば、速さが「レント(遅く)」→「アレグロ(速く)」→「アンダンテ(歩く速さで)」の順に変わっていく曲があったとしましょう。その後に「Tempo Ⅱ」と書かれていた場合、2つ目の速さ、つまりアレグロに戻すということになります。
同じように「Tempo Ⅲ」「Tempo Ⅳ」…と数字を増やして使うこともあります。
「テンポ・プリモ」の例文・用例
テンポ・プリモを使った例文・用例を紹介します。
●テンポ・プリモの指示があるのを忘れないようにしてね。
●テンポ・プリモと書いてあるから、ここで速さを元に戻してください。
SNSでの「テンポ・プリモ」の使われ方
でもね、その協奏曲、最初はいいけど、後ろの方に行くと、今の私にとって地獄のような景色になる。テンポ・プリモの指示があるけど、ハフ以外のピアニストは、ここを元の速さより若干テンポを落として弾くことが多い。 pic.twitter.com/p4OaNmslJi
— KO (@KO_pianoforte) May 18, 2021
イタリア語でプリモが最初の、とか第一のみたいな意味。(英語でfirst)
音楽用語ではtempo primoで「最初のテンポで」とか、連弾や二重奏の1番のパートをprimoって言う。
プリモが男、プリマは女。
オペラの主演女性歌手はプリマ・ドンナ。— あるこ (@arco__pizz) September 19, 2020
「テンポ・プリモ」の類義語
テンポ・プリモの類義語はありませんでした。
「テンポ・プリモ」の対義語・反意語
テンポ・プリモの対義語・反意語はありませんでした。