「ガチンコ」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「ガチンコ」の意味とは
ガチンコとは、大相撲またはプロレスで真剣勝負を表す隠語です。
昨今では、大相撲以外でもスポーツや議論、喧嘩などで「真剣勝負」を意味する言葉として定着しています。
「ガチ」と省略されることもあります。
力士同士が激しくぶつかり合った際に、お互いに頭が当たって「ガチン」と音がしたことが由来だと言われています。
歴史は古く、江戸時代の頃から使われていた言葉です。
1950年代に力道山が角界からプロレスに転身した際に、相撲文化と一緒に「ガチンコ」という隠語もプロレス界に輸出されました。
ちなみに相撲界ではガチンコの反対の隠語として「注射(ちゅうしゃ)」があります。
注射とは「八百長(やおちょう)」のことです。
また、八百長と無縁の力士は「ガチンコ力士」とあえて呼称されたりします。
「ガチンコ」の表現の広がり
近年では若者の間で「ガチンコ」は「ガチ」と省略され、言葉として用いられる頻度も増えました。
というのも本来の意味である「真剣勝負」から転じて、勝負事に限らず「真剣さ」や「本気さ」を伝えるための表現として用いられるようになったからです。
例えば「ガチで(本気で)キレてる」「ガチの(真剣な)お願いなんだけど」という風に使います。
同じ意味の若者言葉として「マジ」があり、ほぼ同様なシーンで用いられます。
「ガチンコ」が話題になった出来事
元々、大相撲の隠語に過ぎなかった「ガチンコ」が世間一般に広まったきっかけとして1999年から2003年にかけてTBS系列で放送されていた人気番組『ガチンコ!』を挙げることができます。
ジャニーズ事務所のアイドルグループ「TOKIO」が司会を務め、ラーメン店主や女子プロレスラー、芸人など様々な職人やプロを育成する企画を実施していました。
中でも不良少年をボクサーへと養成する「ガチンコ・ファイトクラブ」は大きな注目を集めました。
「ガチンコ」の例文・用例
ガチンコを使った例文・用例を紹介します。
●どちらが勝つか、ガチンコで戦おうや。
●何事もガチンコでなければ面白くない。
SNSでの「ガチンコ」の使われ方
珍しくやる気を感じさせるヤツ。
ゆるキャラリレーは筋書きなしのガチンコだった。 pic.twitter.com/8iXzVA6xHH— 桃色ウサヒ (@momoiro_usahi) October 2, 2022
ガチンコ頭相撲#頭相撲#にゃんこ時計号外#ガチンコ#にゃんこ時計#猫#cat#ネコ#ねこpic.twitter.com/UquxjLp6S4
— Kenichi Morinaga|コメディペットフォト最優秀賞&三冠受賞|猫写真家・森永健一 (@photomoriken) November 8, 2021
「ガチンコ」の類義語
ガチンコの類義語は、「セメント」「シュート」です。
セメントは、ガチンコ同様に格闘技において「真剣勝負」を意味する隠語です。
コンクリートの材料として知られるセメントに水や骨材などを合わせると「ガチガチ」に硬くなることから「ガチの勝負」の隠語となったと言われています。
海外の格闘技において「真剣勝負」を指す用語として「シュート(shoot)」があります。
人差し指と親指を立てて拳銃に見立てたハンドサインのことを「シュート・サイン」と呼ぶことが語源だと言われています。
「シュート・サイン」がなぜ真剣勝負を表すのかわかりませんが、殺傷能力の高い拳銃に例えることで、生死をかけた戦いを連想させるのではないかと推測されます。
「ガチンコ」の対義語・反意語
ガチンコの対義語は、「注射」です。
注射(チュウシャ)とは、八百長のことです。
八百長とは、真剣勝負に見せかけて誰かとの密約通りに勝負を決めることです。
多くの場合、金品の取り引きなどによって不正に行われます。