「レゾンデートル」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「レゾンデートル」の意味とは
レゾンデートルとは、「存在理由」「存在価値」といった、フランスの哲学用語です。
哲学や文学の分野等で中心的な課題となっている言葉です。
「レゾンデートル」の語源
レゾンデートルの語源は、フランス語の「raison d’etre」をカタカナ表記したものです。
フランスにおいて「実存主義」が流行した時代に「存在理由」を表す言葉として「レゾンデートル」が多用されていました。
外国由来の概念のため、日本においてもカタカナ語としてそのまま使われています。
「レゾンデートル」の哲学的な意味
「レゾンデートル」は、必ず訪れる死や、逃げ出すことができないこの世界と向き合い、唯一としての存在である自分について考える「存在理由」への問いかけです。
第二次世界大戦後のフランスにおいて、哲学者ジャン・ポール・サルトルが「人間は本質に先立つ実存である」、つまり行動することにより人間は何者かになって行くので、本質というものは存在しないと考えました。
サルトルは、それ以前に哲学者として活躍したドイツのマルティン・ハイデガーの考え方に大きく影響を受けています。
戦争などにより不安が渦巻く世の中で、ハイデガーは、人間は過去から未来へ流れる時間の中で生きており、必ず死は訪れること、そのことに向き合って生きることが大切だとの考え方を示しました。
自分という唯一の存在がそこにある「存在理由」、そして必ず訪れる死。
人は何のために生きるのかを、「レゾンデートル」という言葉で表現しています。
「レゾンデートル」の英語表現
「レゾンデートル」を英語に訳すと、「reason of being(存在理由)」、「reason for living
(生きる理由)」となります。
あえて訳さずに、そのまま「raison d’etre」と用いられる場合もあります。
「レゾンデートル」の使い方
「レゾンデートル」は、人間または会社などに、存在意義を問いたい時、または説明する時に使います。
「存在意義」と置き換えることも可能ですが、哲学的意味を含んでいる場合は「レゾンデートル」とした方がより良いでしょう。
「レゾンデートル」の例文・用例
レゾンデートルを使った例文・用例を紹介します。
●いつでも自分らしくあるために行動することこそ、彼女のレゾンデートルと言えよう。
●学校のレゾンデートルは、教育のみならず子供たちの生きる力を伸ばすことにある。
SNSでの「レゾンデートル」の使われ方
1ヶ月もトレーニングサボって、モチベ最低だったのに何故か、テスト前日なのに行ったんだけど、もう既にまたやりたいなって思ってるからトレーニングは麻薬。
勉強もそうだけど過去の自分と対峙するの、レゾンデートルの発見だし、アンパンマンのマーチ的な生きる理由の発見。
自分を超えてゆけ(脳筋)— 宇田川 (@Uda_Parrhesia) October 6, 2020
バイト先のライングループに招待されてないことだけがアイデンティティだったので招待されてしまってガチでぼくのレゾンデートルとは…ってなってしまった
— アラン (@Alain__sv) October 5, 2020
「レゾンデートル」の類義語
レゾンデートルの類義語は、「アイデンティティ」です。
レゾンデートルが「自分はなぜ存在するのか」という存在の問いであるのに対し、「アイデンティティ」は「自己の同一性」を表し、「自分は何者か」の「存在の確認」を問う言葉になります。
「レゾンデートル」の対義語・反意語
レゾンデートルの対義語・反意語はありませんでした。