「イノベーション」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「イノベーション」の意味とは
イノベーションとは、社会を変えるような、これまでとは異なった新しい発展という意味です。ビジネス誌や経済に関する話題でよく登場します。
「イノベーション」の語源
イノベーションの語源は、ラテン語の「innovare」で、innovareには「新たにする」「リニューアルする」などの意味があります。
イノベーションは日本語ではよく「技術革新」と訳されますが、本来は技術に限らず広い概念を持っています。
モノ、仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方や技術を取り入れて新しい価値を生み出し、社会に大きな変化をもたらす、それがイノベーションです。
「イノベーション」の提唱者
イノベーションという概念を提唱したのは、オーストリア生まれのアメリカの経済学者ヨーゼフ・シュンペーター(1883~1950)です。シュンペーターは1912年 に『経済発展の理論』を発表して、「イノベーションこそ経済発展の最も主導的な要因である」とした経済発展理論を展開しています。
「イノベーション」の特徴
ビジネスに限らず、イノベーションは、社会を大きく変えるほどの新しいものやことをさします。
私たちの現在の生活は、実に多くの「イノベーション」の成果に支えられています。たとえば、インターネットやテレビ、スマートフォンなどです。これらの登場したことで、社会のあり方が大きく変わり、私たちの生活も様変わりしました。また、自動車や飛行機などの移動手段、もっと身近なところでは、自動販売機や回転寿司もイノベーションの成果といえます。
「イノベーション」の英語表現
英語では「innovation」と表現します。意味は「新しいもの」、「革新」です。
―There is little room for innovation.(改革の可能性はほどんどない。)
―a great innovation in education(教育における大革新)
「イノベーション」の表現の広がり
ビジネスシーンでは、「イノベーション戦略」「コンセプトイノベーション」「マーケティングイノベーション」など、他の語とともに使われることもあります。
「イノベーションの必要性」に関する話題はビジネスの場面で多く、革新のキーワードといってもいいかもしれません。ただし、「革新的イノベーション」と同じ意味の語を重複して使わないように注意しましょう。
「革新」を意味する「イノベーション」。「○○のイノベーション」といえば聞こえはいいのですが、「新たな○○の導入」と表現する方が無難なこともあります。
ビジネス用語は日々新しいものが出てくるので、しっかり意味を理解して使うようにしましょう!
「イノベーション」の普及の背景
「イノベーション」という言葉が普及していく背景には産業の仕組みが大きく変わったことが挙げられます。
18世紀後半から19世紀のはじめにかけて、イギリスで起こった産業革命(第一次産業革命)は、単に生産技術を変えただけでなく、経済のシステムや社会のあり方をも変えました。
生産が大規模化すると、機械や工場などの生産手段を所有している資本家と、労働力を売ることで生計を立てている労働者とに階級の差が生まれます。資本主義経済とは、この労働者と資本家の関係をもとにする経済システムです。
産業革命はやがてフランス、アメリカ、ドイツ、日本にも波及し、19世紀後半には第二次産業革命とよばれる技術革新が起こりました。
企業は古いものを破壊して、新しいものを創造する「創造的破壊」(経済学者シュンペーターの言葉)をくり返し、イノベーションにしのぎを削るようになりました。
「イノベーション」の派生パターン
「イノベーション」は他の語とくっついて「〇〇イノベーション」と使われることもあります。
クローズドイノベーション
「クローズド」とは、「閉じた」という意味で、「クローズドイノベーション」とは、自社の経営資源だけを用いて研究開発から製品開発までを行うイノベーションです。「閉じたイノベーション」という意味をもちます。かつてのイノベーションの多くはこのクローズドイノベーションが主流でした。
オープンイノベーション
アメリカのヘンリー・チェスブロウ博士が自著『Open Innovation』(2003)で初めて提唱した概念で、外部資源やノウハウを活用するイノベーションです。クローズドイノベーションに対応する語で、「開かれたイノベーション」という意味をもちます。
1990年代に入りインターネットやテクノロジーが飛躍的に発展すると、グローバル化や産業構造の変化、人材の流動化が進み、市場競争が激化します。
大企業でも自社の資源や資産だけでイノベーションを起こすことは難しくなり、次第に外部資源やノウハウを活用する「オープンイノベーション」が注目され始めました。
リバースイノベーション
「リバース」とは「逆の」「反対の」という意味で、「リバースイノベーション」とは、新興国や発展途上国に研究所などを設けて新たな価値を創造するイノベーションです。
オープンイノベーションの次のイノベーションとしてに注目されている手法です。
「イノベーション」の例文・用例
イノベーションを使った例文・用例を紹介します。
●今までのやり方にこだわっていてはイノベーションは生まれない。
●オープンイノベーションに注目が集まっている。
SNSでの「イノベーション」の使われ方
ロボットダンスにもイノベーションが必要な時代がやって来たようだ#コミックエッセイpic.twitter.com/LcNb4f9zN3
— えむしとえむふじん@『小学生エムモトえむみの勝手きままライフ』発売中! (@mshimfujin) October 14, 2020
実務能力の高い人、は諸刃の剣で、実務ができるのでイノベーションが起きにくい。大量の書類もさっさと処理できるので「ハンコ、めんどくさ」とか「この書類、そもそも必要ないんじゃね」という発想が起きにくい。そしてそういう人がトップに立つと部下に同様のパフォーマンスを要請する。部下は
— 岩田健太郎 Kentaro Iwata (@georgebest1969) October 11, 2020
「イノベーション」の類義語
イノベーションの類義語は、「革新」、「刷新」、「新機軸」です。
意味は、これまでの制度・組織・習慣・方法などを変えて新しくしようとするさまです。
―革新的な方法でチャレンジする。
―これまでの方法を刷新する。
―新機軸のサービスを打ち出す。
などのように使います。
似た言葉に「インキュベーション」という語がありますが、これは設立して間もないベンチャー企業などに対して、資金援助や技術提供などの支援を行うことをさします。
「イノベーション」の対義語・反意語
イノベーションの対義語は、「保守」です。
意味は、古くからの制度・習慣などを守ろうとするさまです。