「香具師」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「香具師」の意味とは
香具師とは、やつという意味です。
「やし」または「こうぐし」と読みます。一般的には「こうぐし」より「やし」と言う方が多いです。
本来は、祭りや縁日など人出の多い所で、露店を出して品物を売っている商売人を指す言葉です。
また、そのような人出の多いところで大道芸や見せ物などを披露する芸人のことも、香具師といいます。
そして香具師という言葉は、ネットスラングとして使われることもあります。
その場合は「こうぐし」でなく「やし」か「やつ」と読み、本来の意味と関係なく、人のことを「あいつ」と指して言うときに使用されます。
例えば、本来なら「このこと知ってるやついる?」と言うところを「このこと知ってる香具師いる?」と言い換えたり、「香具師がやりやがった」「そんな香具師許さない」などと相手を軽蔑して言いたいときに使います。
なので、少し人の指し方としては乱暴でぞんざいなニュアンスがあります。
長年使用されてきたスラングですが、今となってはネット用語として使う人は非常に少なくなっており、わざと古い言葉として持ち出してネタにする場合や、死語として扱う場合もあります。
「香具師」の語源
香具師という言葉自体の由来については、「弥四郎」という薬売りの行商の名から「弥四」になったという一説があります。
また、江戸時代の露天商人が扱うものには、薬や治療道具などが多く、そういった品が「香具」と呼ばれていたことから、香具を売買する人を香具師と言うようになったという説もあります。
他にも由来に様々な説があり、定かとなっていません。
現在、インターネットで香具師が「あいつ」と人を指す意味を持つようになったのは、「あやしいわーるど」というネット掲示板で使用されていたことが元とされています。
ネットでは、言葉遊びが行われることが多く、似た形状の文字を置き換えたり、同じ読み方の漢字に変換したりします。
「奴」をカタカナで打つと「ヤツ」ですが、ツはシと見た目が非常に似ているので置き換えられ、「ヤシ」となりました。
「やし」を変換すると「香具師」が出てくるため「奴=香具師」となったのです。
こうして「奴」→「ヤツ」→「ヤシ」→「やし」→「香具師」と変化していきました。
「香具師」の例文・用例
香具師を使った例文・用例を紹介します。
●誹謗中傷ばっかりする香具師なんて放っておいた方がいい。
●推しをバカにした香具師、絶対に許さん。
SNSでの「香具師」の使われ方
眼鏡っ娘が大好きです。でも伊達眼鏡をかけてドヤ顔で闊歩する香具師は大嫌いです。伊達眼鏡かち割るぞゴルァ!
— koufer_bot (@koufer_bot) May 25, 2020
クリスマスなんて興味ない香具師、逝くぞ!
— かめりあ@3/18 メジャー3rd発売 (@cametek) December 23, 2019
「香具師」の類義語
香具師の類義語は「やつ」、「あいつ」、「てきや」です。
やつとは、三人称の人代名詞で、人や物を指すときに使う乱暴な言い方です。漢字では「奴」と書きます。
あいつとは、第三者のことを軽蔑したり罵ったりして言う呼び方、または、親しみを込めて無遠慮に人を指す言い方です。漢字だと「彼奴」になります。
てきやとは、漢字で「的屋」と書き、縁日など人出の多い場所に露店を出店したり、芸を行ったりして祭りを盛り上げ商売をする人のことを指します。
当たれば儲かることを、矢が的に当たるさまに例えて「的矢」としたことが由来となっています。
ちなみに、戦後の的屋では暴力団関係者が違法行為を繰り返すことが多かったため、それ以降は暴力団のことを包括して的屋と呼ぶことも増えました。
「香具師」の対義語・反意語
香具師の対義語・反意語はありませんでした。