「顔面受け」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「顔面受け」の意味とは
顔面受けとは、将棋で玉の前方の利きによって、上部からの攻めを受けることです。
玉を取られたら負ける将棋の世界では、玉で相手の攻めを受けることは無謀と考えるのが一般的です。
しかし、玉は金銀よりも優れた機動力を持つため、相手の戦力が弱ければ守り切れるケースもあります。
ただし、玉で受けなければならない局面において、少しでも隙を見せてしまうと、相手に王手や寄せのタイミングを与えることに繋がりかねません。
そのため、リスクが大きく慎重さを要する手筋と考えられています。
「顔面受け」の基本的な手筋
例えば、先手(▲)が1五歩、2六歩、3六歩、1九香、2九桂、3七銀、2八玉という布陣であることを想定しください。
そして、後手(△)が2五歩、1一香、3三桂、3四銀、2二飛といった陣形で、先手の玉の上方から攻め入ろうとしています。
一見、先手には守備に当てる駒が少なく、勝敗は後手に分があるように見えます。
しかし、いっそのこと玉を戦力に入れ、▲2三玉へと進めれば相手の攻めを抑え込むことができます。
このように、玉で相手の攻撃を受けることを「顔面受け」と呼び、玉の本来の機動力を生かした戦法と言えます。
「顔面受け」の実戦例
実戦で顔面受けが使われた例として、2002年に行われた『第33期新人王戦』決勝三番勝負における木村一基五段(現九段)と鈴木大介九段の一戦が有名です。
まず、序盤において以下のような譜面になりました。
・木村五段(▲):1七歩、3五歩、6六歩、7六歩、8七歩、9七歩、1九香、9九香、7三桂、8九桂、4八銀、7九銀、6七金、6九金、8八角、2九飛、6八玉、持ち駒として歩
・鈴木九段(△):1三歩、2三歩、4三歩、5六歩、6三歩、7三歩、8三歩、9三歩、1一香、9一香、3三桂、8一桂、3一銀、7一銀、3二金、6一金、4四角、5四飛、6二玉、持ち駒はなし
様々な指し手を想定しても鈴木九段が有利と考えられる状況下において、木村五段は大胆にも▲5八玉を指し「顔面受け」を繰り出しました。
その後、なんと△6三玉まで猛烈な進撃を続け、木村五段が勝利を納めました。
自玉を受けだけでなく果敢に攻め駒として利用する様は、「顔面受け」ならぬ「顔面攻め」とも評価されました。
ちなみに、木村棋士の将棋は「強気な受け」と称されることが多く、「千駄ヶ谷の受け師」との異名を持つほど、大胆な守りに定評があります。
「顔面受け」が話題になった出来事
近年においても九段に昇格した木村一基棋士の顔面受けが話題となりました。
2020年に行われた『第3回 AbemaTVトーナメント』の予選Cリーグ第2試合において、序盤の高見七段の攻めに対して、木村九段は自玉を最前線の守備に送り出しました。
あまりにスリリングな手に解説席も動揺が走り、ネット上でもコメントが騒然と賑わいました。
序盤で勝つ見込みは薄いと思われたものの、顔面受けで守り切った木村九段が最終的に勝利しました。
「顔面受け」の例文・用例
顔面受けを使った例文・用例を紹介します。
●顔面受けにチャレンジしたが呆気なく詰んでしまった。
●相手の猛攻に顔面受けしか手が無くなる。
SNSでの「顔面受け」の使われ方
連続顔面受け
これ指しててヒヤヒヤしたわ
でも1枚目は同金だと6八角や6五桂が痛い
2枚目の直前では下がると7三香とかが面倒
3枚目まで行けば受けきれてるから問題なし pic.twitter.com/jXro2FlMRa— 毎日が月曜日のゴキゲン (@Monday_shogi) March 14, 2022
木村九段の顔面受けが重なってもしかしたら灰になって燃え尽きるかもしれないし、豊島名人の攻の氷柱が突然溶けて急転直下なんて事もあるかもしれない。将棋本当に結果が見えないから楽しい…。>RT
— キカ@judith (@kika_therese) August 13, 2019
「顔面受け」の類義語
顔面受けの類義語はありませんでした。
「顔面受け」の対義語・反意語
顔面受けの対義語・反意語はありませんでした。