「ネック」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-06-25

「ネック」の意味とは

ネックとは、進行を妨げる障害という意味です。

英語で「neck」と書き、本来は「首」という意味でよく知られている言葉ですが、ビジネスシーンにおいては、ある事柄に悪い影響を与えている要因のことを指します。

一言で表すと、足を引っ張っているもの、流れを悪くしているもののことです。

例えば「システムの複雑さがネックになっている」というと、仕事の作業効率が落ちているのはシステムが複雑なせいだという理解の仕方になります。

会議で回りくどい話し方をする人がいて、そのお陰で会議が長引いてしまう場合は「会議に時間がかかるのは、あの人の話し方がネックだ」という言い方をします。

「ネック」の語源

ネックの語源は、英語でビンの首を意味する「bottleneck」という言葉です。

動詞としての意味には「狭まる」や「妨害する」があります。

ビンの首は、ビン全体よりくびれて細くなっているので、そこにさしかかることで大きなビンでも中身の出る量が少なくなったり、出るまでに時間を要したりします。

ビンにくびれた部分がなければ、一気に中の液体が外に出てきてグラスに注ぎにくいからこの形状を採用しています。

そのため、進行がスムーズにいかないことを、ビンの首の狭い部分に引っかかってなかなか出てこないようすに例えたことから使われるようになりました。

こうしてその「bottleneck」のカタカナ語である「ボトルネック」を略してできたのがネックという言葉なのです。

各業界での「ネック」

ビジネス用語のネックは、業界によって若干意味が異なってきます。

また「ボトルネック」の略語でもあるので、業種によっては、略さずそのままの形で使うことも多いです。

製造

製造業では、一つの製品を作るのに幾つもの工程があります。

その生産過程の中で全体のスピードや効率を下げている工程や、生産性を落としてしまっている原因のことを指します。

IT

IT業界では、システムの処理性能を低下させている部分や、ネットワークの通信速度を遅くしている要因のことをいいます。

交通

道路交通においては、車の流れを悪くしたり渋滞を起こしたりする原因のことをいいます。

工事中で道幅が狭くなっている道路や、信号待ちが長い交差点などが挙げられます。

「ネック」の例文・用例

ネックを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●技術やスキルを持っているのに君がうまくいかないのは、人に対する態度の悪さがネックになっているからだ。
●あの企画のネックは資金の見通しが立っていないことだ。

SNSでの「ネック」の使われ方

「ネック」の類義語

ネックの類義語は「律速」、「隘路」、「弊害」です。

律速とは、化学の専門用語で、全体の中で速度を遅くしている要因を表す概念です。化学反応においては、反応や変化の速度が一番遅いところ、また全体のスピードを遅らせてしまっているところを「律速段階」といいます。

隘路とは、狭くて険しいため通行が困難な道を意味する言葉です。ビジネスシーンにおいては、ネックと同様、物事の進行の妨げとなる問題のことをいいます。

弊害とは、害になることや、他のものに対して悪い影響を及ぼす物事のことです。

「ネック」の対義語・反意語

ネックの対義語・反意語はありませんでした。