「ディシプリン」とは?意味と例文が3秒でわかる!

「ディシプリン」の意味とは

ディシプリンとは、サッカーにおいて規律のことです。

サッカーは、試合中に選手同士で綿密なコミュニケーションを取るのが難しい競技です。

複雑な局面でも、混乱を小さくし最善なチームプレイを実現するには、前もって各状況に応じた戦術やルール、すなわちディシプリンを決めておき、共有しておくことが大切だと言われています。

元日本代表の監督フィリップ・トルシエ氏が重要視していた概念としても知られています。

事実、2002年の日韓ワールドカップでは、トルシエ監督が率いる日本代表が決勝トーナメントに初進出するなど快挙を遂げています。

また、ジョゼ・モウリーニョ氏やジョゼップ・グアルディオラ氏など、いわゆる「名将」と名高い監督には、ディシプリンを作戦理念として据えている人が多いです。

以降、日本でもサッカーチームを評価・批評するための一つの指標として扱われるようになってきました。

「ディシプリン」の本来の意味は?

ディシプリンは、英語で「規律」を意味する「discipline」を由来とします。

「規律」のほかに「訓練」「懲罰」などの意味があり、あまりポジティブな言葉ではありません。

そもそもディシプリンは、フランスの哲学者ミシェル・フーコーが18世紀における西欧の監視社会を批判的に表現した言葉として知られています。

フーコーは監視や懲罰によって、個人を有用かつ従順に作り上げようとする社会のあり方に一石を投じたのです。

サッカーにおける「ディシプリン」の目的

サッカーにおいて、ディシプリンを徹底することによって「コレクティブ」なチームを作ることができます。

コレクティブ(collective)とは、英語で「組織的」「集団的」を意味する言葉です。

すなわち、ディシプリンを浸透させることによって、個人の能力だけに依存せずにチームプレイで勝てるようになります。

「ディシプリン」と反対の概念は?

ディシプリンの反対の概念として「自律」があります。

選手の個々の能力に委ねる一方で、自由で独創性の高い試合が展開されます。

一見、無策のようにも思えますが、しばしば大勝ちしてしまう局面もあります。

ただし、選手の能力やコンディションに大きく依存するため、上手くハマらない試合も多いです。

実際に元日本代表の監督ジーコ氏は、個々の選手の判断にゆだねる作戦を取りましたが、2006年のドイツワールドカップでグループステージ敗退を喫しています。

安定的な強さを目指すディシプリンと異なり、自律は諸刃の剣と言えます。

「ディシプリン」の例文・用例

ディシプリン

ディシプリンを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●日本の敗退はディシプリンを疎かにしていたことが原因だ。
ディシプリンが徹底されているものの、個々の選手の能力が低い。

SNSでの「ディシプリン」の使われ方

「ディシプリン」の類義語

ディシプリンの類義語は、「コレクティブ」です。

コレクティブとは、サッカーで集団的・組織的なプレーのことです。

「ディシプリン」の対義語・反意語

ディシプリンの対義語は、「自律」です。

自律とは、サッカーで個人の能力に頼る戦術のことです。