「オーバーシュート」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-08-12

「オーバーシュート」の意味とは

オーバーシュート(overshoot)とは、「行き過ぎる」という意味の英語表現です。

ただし、2020年現在の日本においては、感染症の爆発的な拡大を意味する言葉として広く浸透しています。

これは、新型コロナウイルス感染症の流行によるものです。

「オーバーシュート」の様々な用法

オーバーシュートという用語は、次のように様々な分野で使用されます。

新型コロナウイルス関連用語としての「オーバーシュート」

前述のとおり、新型コロナウイルス関連用語としてのオーバーシュートは、感染の爆発的な拡大や、感染者の爆発的な急増という意味です。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は、オーバーシュートを「2日ないし3日のうちに累積患者数が倍増し、しかもそのスピードが継続的にみられる状態」と定義しています。

金融用語としての「オーバーシュート」

新型コロナウイルス感染症が流行する以前の日本では、オーバーシュートと言えば、金融用語としての用法が最も一般的なものでした。

金融用語としてのオーバーシュートは、有価証券価格の行き過ぎた変動を指します。

人口学用語としての「オーバーシュート」

人口学は、人間の人口を科学的に研究する学問です。

人口学においては、環境収容量(ある環境に存在できる生物の最大量)を上回る人口が集中し、その集団がほぼ全滅することをオーバーシュートと言います。

デザイン用語としての「オーバーシュート」

デザイン用語としてのオーバーシュートは、タイポグラフィの分野で使われます。

タイポグラフィとは、読みやすさや見た目の美しさを考慮して活字を配列することです。

タイポグラフィにおいて、ベースライン(文字の配列の基準となる架空のライン)から文字がはみ出すことや、その程度をオーバーシュートと言います。

「オーバーシュート」の例文・用例

オーバーシュートを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●新型コロナウイルス感染症のオーバーシュートを回避するため、対策を講じる。
●現在の上昇相場はオーバーシュートの可能性があるので、注意が必要だ。

SNSでの「オーバーシュート」の使われ方

「オーバーシュート」の類義語

オーバーシュートの類義語には、「アウトブレイク」「パンデミック」などがあります。

いずれもオーバーシュートと同じく、感染症の流行や拡大を表わす言葉です。

アウトブレイク(outbreak)は、「悪疫(たちの悪い流行病)・感染症の突発的発生」を意味する疫学用語で、日本語では「感染爆発」と訳されます。

パンデミック(pandemic)は、感染症の世界的な大流行のことです。

なお、オーバーシュートという言葉を感染症の拡大に対して使用するのが日本独自の解釈であるのに対し、アウトブレイクやパンデミックは英語においても疫学用語として使用されます。

「オーバーシュート」の対義語・反意語

オーバーシュートの対義語は、「アンダーシュート(undershoot)」です。

英語表現で、目標に届かないことを意味します。