「オワ」とは?意味と例文が3秒でわかる!

「オワ」の意味とは

オワとは、すでに勝負がついているという意味の将棋用語です。

ある局面において、勝ち負けが明らかな状態・形勢を指します。

「すでに勝負が『終わっている』と言っても過言ではない」の「終わっている」を省略した言い方です。

有利な立場から「オワ」と勝ち誇る場合もあれば、不利な立場から「オワ」ったと落胆する場合もあります。

将棋用語としては頻繁に使用されるほど普及しておらず、解説や書籍においても滅多に登場することのない用語です。

主にSNSで、将棋ゲームのプレイヤーが圧倒的不利な形勢を嘆く時や、大会の観戦者が感想をつぶやく時などに「オワ」が用いられることが多いです。

また、「オワ」と同様に将棋用語が省略されるケースとして「Z」があります。

「Z」は「絶対(ZETTAI)に詰まない」の略であり、圧倒的に有利な形勢を指すことから「オワ」の一種と見なすこともできます。

ちなみに、将棋用語としてでなく囲碁用語にも「オワ」が存在します。

囲碁用語における「オワ」は、梶原武雄九段の造語で「すでに勝負がついている(終わっている)にも関わらず、まだ打ち続けている状況」を指します。

「オワ」な形勢とは

「勝負がつく」と言えば「詰み」という将棋用語を連想しますが、「詰み」で勝敗がつくのは最後の最後です。

一方、「オワ」は対局の序盤~中盤の段階において「すでに」勝敗が明らかな状況を指すことが多いです。

例えば、序盤の持ち駒の数において相手よりも多く保有している場合は、攻めにも受けにも有利な戦法を繰り出しやすくなるため、形勢を一気にオワに近づけることができます。

一方、終盤に近づくにつれて持ち駒の数だけでなく、玉の安全性を高めておかないと逆転される恐れもあります。

たとえ持ち駒の数で有利に立っていたとしても、相手が先に絶対に詰まない状況(Z)を作り出したらオワです。

堅牢な穴熊囲いなどで相手の玉が守られてしまい、あとは自玉に必至がかけられるのを待つのみ…といったパターンはまさにオワと言えます。

「オワ」の表現の広がり

「オワ」という「終わっている」の略称としての表現は、将棋や囲碁の世界だけではありません。

例えば、一般的な俗語にとして「終わったコンテンツ」という意味で「オワコン」と言ったりします。

時代遅れの漫画やアニメ、商品などのコンテンツに対して侮蔑的に用いられます。

「オワ」の例文・用例

オワ

オワを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●中盤に差し掛かったところでオワを確信する。
●受けが弱すぎて完全にオワだわ。

SNSでの「オワ」の使われ方

「オワ」の類義語

オワの類義語は、「優勢民営化」です。

優勢民営化とは、形勢が明らかになっている局面で、優勢なほうに対して用いられる将棋ダジャレです。郵政民営化の「郵政」と「優勢」の語呂が同じであることから、豊川孝弘七段よって考案されました。

「オワ」の対義語・反意語

オワの対義語は、「難解ホークス」です。

難解ホークスとは、形勢が両者拮抗していて、勝敗の予測がつきにくい状況を指す将棋ダジャレです。野球チームのソフトバンクホークスの旧球団名「南海ホークス」の「南海」と「難解」の語呂が同じであることから、豊川孝弘七段よって考案されました。