「前相撲」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2021-08-24

「前相撲」の意味とは

前相撲とは、番付に名前が載っていない力士が、番付に載るために取る相撲のことです。

「前相撲」の対象者

前相撲の対象者は、番付に載っていない力士です。具体的には、新弟子検査に合格したての新人のことを指します。

また、序の口力士は前場所を全て欠席すると番付を外されてしまいます。その場合も、番付に戻るためには新人に混じって前相撲を取る必要があります。

「前相撲」のルールの移り変わり

1973年までの前相撲は、連勝を2回(2連勝ではなく、連勝を2回)経験すると「本中」というランクに上がることができ、さらに連勝を2回経験することでやっと「出世」し、番付に名前を載せることができました。番付に載るまでに連勝を4回、つまり最低8回は取り組みで勝利する必要があったのです。その頃は、番付に載るまでに1年以上かかることもザラにありました。

その後、本中が廃止されるなどして、出世までの条件が緩和されていきました。1994年からは、前相撲で1回も勝てなかったとしても、一度取り組みさえ経験していれば出世できる仕組みになりました。

「前相撲」の流れ

前相撲は、本場所の3日目から行われます。ただし、新人が多い3月場所だけは、本場所2日目から前相撲を行っています。

前相撲は3勝すると勝ち抜けで、勝ち抜けた新人はお披露目を経て出世となります。3月場所は人数が多いため2勝で勝ち抜けとなり、本場所2~5日目までに勝ち抜けた人を「一番出世」、それ以降に勝ち抜けた人は「二番出世」や「三番出世」と呼び、何回かに分けてお披露目しています。

また、前相撲の取り組みが始まる時間は、序の口の取り組み前、8時35分ごろからとなっています。

「前相撲」の例文・用例

前相撲

前相撲を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●新型コロナウイルス感染拡大の影響で前相撲は中止となります。
●朝早く国技館に入ったところ、若い力士たちの前相撲を見ることができました。

SNSでの「前相撲」の使われ方

「前相撲」の類義語

前相撲の類義語は「飛びつき」です。

1944年までの前相撲では、取組前に両者の呼吸を合わせる「仕切り」の時間は設けられておらず、土俵に入ってすぐに取り組みを始めていました。立ったまま相手に飛びかかっていく様子から、前相撲を「飛びつき」と呼んでいたのです。

ちなみに現在の前相撲は、人数が多い3月場所以外は飛びつきではなく、きちんと仕切ってから始めるようになりました。

「前相撲」の対義語・反意語

前相撲の対義語・反意語はありませんでした。