「穴熊の姿焼き」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「穴熊の姿焼き」の意味とは
穴熊の姿焼きとは、将棋で穴熊囲いの形を留めている状態で形勢が不利になることです。
「あなぐまのすがたやき」と読みます。
「穴熊(穴熊囲い)」は本来、玉を守る戦術として有効ですが、逃げ場が無くなるという欠点もあります。
そのため、攻めるための駒が無くなると、形勢を有利に運ぶことが難しくなります。
穴熊の特徴
そもそも「穴熊(穴熊囲い)」とは何か、その特徴について説明します。
まず基本的な形は「1九玉」「2九桂」「3九金」「1八香」「2八銀」「3八金」「1七~3七歩」です。
さらに左翼では「7六~6六」に歩を、「7八」に銀、「6八」に飛車を展開するのが一般的です。
譜面の隅に玉を配置し、銀と金二枚で敵の侵入を防ぐ堅牢な囲いとして知られています。
穴熊の組み方
次に穴熊を完成させるまでの組み立て方を説明します。
まず、「7六歩」「6六歩」「7八銀」「6八飛」「4八玉」「3八玉」「2八玉」というふうに、序盤は美濃囲いと同様な手順で進めます。
そこから、「1八香」「1九玉」「2八銀」と徐々に玉周りの防御力を高めていきます。
現状でも王手がかからない堅牢な守りですが、さらに「3九金右」「5八金左」「4八金左」「3八金左」と強化していくと「穴熊囲い」が完成します。
完成までに要する手数は十四手で、美濃囲いの九手と比べると時間が掛かりますが、その分だけ頑丈な防御力を誇ります。
「姿焼き」とは
穴熊に限らず、囲いの基本的な形を残したまま勢力を失したり、投了した譜面に対して「姿焼き」と比喩的に形容されることがあります。
本来、「姿焼き」は食材の調理方法の一つで、切り身にしないで元の姿のまま焼くことを指します。
穴熊や美濃囲いの「元の姿のまま」負けることから、この名が付けられたと考えられます。
「穴熊の姿焼き」以外で「穴熊」に関連する将棋用語
「穴熊の姿焼き」以外の穴熊に関する将棋用語として、以下2点が有名です。
・穴熊の暴力
・相穴熊では角より金
まず「穴熊の暴力」とは、穴熊で玉を守りながら、大駒を切るような攻勢に出ることです。
美濃囲いや金矢倉では、相手に駒を渡すような攻め方をすると、反撃された時に形勢を崩されかねません。
一方、穴熊の場合は玉が争点から遠いため、相手にとって囲いを崩し切るのは非常に難しいと考えられています。
そのため、穴熊を組み立ててしまえば、大胆な攻め方をしてもリスクが少なく済みます。
「相穴熊では角より金」は、相穴熊(※)の中盤以降において、角よりも金の枚数が重要になるという格言です。
(※相穴熊とは、先手・後手ともに穴熊を対面するように用いている局面のことです。)
穴熊にとって、防壁を強化する金駒が要となるため、逆に金を取られてしまうと防御力の弱体化に繋がりかねないからです。
「穴熊の姿焼き」の例文・用例
穴熊の姿焼きを使った例文・用例を紹介します。
●攻める駒が無くなり穴熊の姿焼きで投了となった。
●防御力は十分だが穴熊の姿焼きだけは避けたい。
SNSでの「穴熊の姿焼き」の使われ方
穴熊の姿焼きってどんな味するんだろう🤤 pic.twitter.com/4lRzP283mD
— もんじゅ (@12monju) July 12, 2021
橘ありすです。
将棋メイドカフェ作ったらいいんじゃないですか?
「おかえりなさいませ先生!今日は何を研究しますか?」
「あー、じゃあ穴熊の姿焼きで」
「わかりました!頑張って囲むのでいっぱい攻めてくださいね♡」
みたいな。— 橘ありすbot (@Alice_T_bot) May 26, 2018
「穴熊の姿焼き」の類義語
穴熊の姿焼きの類義語はありませんでした。
「穴熊の姿焼き」の対義語・反意語
穴熊の姿焼きの対義語・反意語はありませんでした。