「一手一手」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「一手一手」の意味とは
一手一手とは、将棋において「一手ずつ」の意、または「一手一手の寄り」の略称です。
一手一手は、使われる文脈によって意味が異なります。
一手一手が使われる文脈は、主に以下2パターンです。
1.「一手ずつ」の意
2.「一手一手の寄り」の略称
各パターンにおける一手一手の意味について解説します。
1.「一手ずつ」の意
将棋の戦法に関わらない会話の中では「一手一手」を「一手ずつ」という意味合いで使われることが多いです。
(※将棋の戦法に関連する会話や解説の中では、次節で述べる「一手一手の寄り」の略称である可能性が高いです。)
そもそも「一手」とは、将棋の駒を一回動かすことを指す言葉です。
他のゲームで言えば「1ターン」と同じ意味として考えて良いでしょう。
ちなみに、囲碁でも「一手」という言葉が使われます。
この「一手」を二回繰り返して「一手一手」と表現することで「一手ずつ」という意味になります。
「一つずつ」という意を伝えたい時に、「一つ」を繰り返して「一つ一つ」と表現するのと同様です。
例えば、以下のような用法で使われることが多いです。
・対局が一手一手、慎重に進んでいる。
・将棋において、一手一手が大切です。
・プロ同士の試合は、一手一手の重みが違う。
このように、対局の進行の様子を表す際に使われたり、また棋士の「一手ずつ」にかける態度や気持ちを表す言葉(大切・重み)と一緒に使われるのが一般的です。
2.「一手一手の寄り」の略称
将棋の戦法に関連する会話や解説の中では「一手一手」は「一手一手の寄り」の略称であるケースが多いです。
一手一手の寄りとは、詰みまで「受け」を強いられる状況を指す将棋用語です。
一手一手の寄りの形勢になってしまうと「受けたと思ったら、次の手でまた攻められ、さらに次の手でも受けに…」といった連鎖が繰り返され、一向に攻めに転じることが出来ないまま自玉が寄ってしまいます。
ほぼ形勢を逆転できずに詰みになるケースがほとんどですが、「一手一手の寄り」では詰みまでに数手要するため、その間に有効な対策を打てれば全く勝敗を覆せない訳ではありません。
一手一手の寄りは通常、次の手で詰みとなる「詰めろ」が連続してかけられますが、この「詰めろ」を解除しながら相手に「詰めろ」を仕掛けることが出来れば、一発逆転の可能性が出てきます。
いわゆる「詰めろ逃れの詰めろ」という戦法です。
さらに「相手に『詰めろ』を返し、『詰めろ』を解除してきた相手に、次の手でまた『詰めろ』をかける…」というように、一手一手の寄りの攻勢を逆転させることができれば、一気に勝敗を覆すことができます。
「一手一手」の例文・用例
一手一手を使った例文・用例を紹介します。
●名人戦では、両者の一手一手に気迫を感じます。
●一手一手の寄りとなり、攻め手を解けない。
SNSでの「一手一手」の使われ方
聡太先生、豊島先生お疲れ様でした☺️
一手一手が凄く重みを感じました。
相掛かりは奥が深い。
最高峰の戦い、とても胸熱でした!! pic.twitter.com/FyE8DYSDrp— すずま@観る将 (@ma1907suzuma) October 9, 2021
ここは寄せは俗手での通り51金打から銀を全部取りましょう 相手の駒が単純に減るので、一手一手の寄りになります pic.twitter.com/Gi2yVPDRRC
— nmoto (@humuluslupulus0) November 19, 2020
「一手一手」の類義語
一手一手の類義語は、「オワ」です。
オワとは、将棋において勝敗を覆せない局面・形勢を指す言葉です。
「一手一手」の対義語・反意語
一手一手の対義語・反意語はありませんでした。