「一丁半」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「一丁半」の意味とは
一丁半とは、将棋で主に対戦相手の棋力と5段級差がある場合に適用されるハンディキャップのことです。
「いっちょうはん」と読み、略して「半」とも言います。
そもそも棋力とは、将棋の実力を表す指標のことで級と段があります。
級は数が小さくなればなるほど強く、1級の次は初段へと上がります。
逆に段は初段から始まり、2段、3段と数が大きい者ほど上位となります。
対戦相手の棋力と差がある場合に、上位者側から一部駒を取り除いた状態で試合を始める場合があります。
このようなハンディキャップを「駒落ち」と言います。
駒を落とさなければならない方は上手(うわて)、ハンデを負わない方は下手(したて)と呼称されます。
一丁半は、主に対戦相手と5段級の差がある場合に、上手側の飛車と片方の香車を取り除くことです。
別名「飛香落ち」などとも言います。
ちなみに、このような棋力差によるハンディキャップは江戸時代から行われていました。
むしろ「どのくらいの棋力差で、どのようなハンディキャップを課せば公平に試合を進められるか」その定跡が熱心に研究されていました。
戦前以前の将棋では、実力差が異なる者との対局が平手(※)で行われることは無いほど厳格に定められていたのです。
(※平手とは、先手・後手ともに駒落ちが無い状態で所定の位置から開始される対局のことです)
戦後以降では、プロ棋士の公式戦では平手による対局が標準となり、駒落ちは指導対局で行われるものと認識されるようになりました。
一方、日本将棋連盟はアマチュアによる対局で棋力に差がある場合には駒落ちの適用を推奨しています。
そのため、各地の将棋道場において、一丁半をはじめとする駒落ちが導入されている場合が多いです。
「一丁半」以外の駒落ち
一丁半は5段級差のある上手が飛車と片方の香車を落とすハンディキャップのことですが、ほかにも段級差に応じて様々な駒落ち・ハンデが存在します。
日本将棋連盟が推奨している段級差ごとの駒落ち・ハンデは以下の通りです。
・1段級差:平手(ただし下手が先手)
・2段級差:香落ち(片方の香車のみ)
・3段級差:両香落ち(両方の香車)
・4段級差:飛落ち
・5段級差:飛香落ち(一丁半)
・6~7段級差:二枚落ち
・8~9段級差:四枚落ち
・10段級差以上:六枚落ち
6から10段級以上の差が開いている場合は、上手が指定された枚数の駒を落とします。
落とす駒は上から順番に飛・角・香・桂・銀・金が優先され、同駒は左の駒から落とすのが通例です。
「一丁半」の例文・用例
一丁半を使った例文・用例を紹介します。
●格上の相手に一丁半で対戦してもらった。
●一丁半のハンデをもらっても勝てない…。
SNSでの「一丁半」の使われ方
今日も寝る前に技巧2と10秒将棋(おかげで30分ずつ睡眠時間が削られる)
何度も「へえこうやって凌げるのか」と感心します
飛落は何回も負けましたが、一応二枚落では負けないことを確認しました。銀多伝優秀。一丁半も大丈夫っぽい— math26 (@math26) May 11, 2017
一丁半でも勝てない家庭内将棋。悔しい!
— 98571 (@s98571) September 14, 2014
「一丁半」の類義語
一丁半の類義語は、「飛香落ち」です。
飛香落ちとは、5段級差ある対局で上手側に飛車と片方の香車を取り除くハンデを課すことです。
一丁半と同じ意味です。
「一丁半」の対義語・反意語
一丁半の対義語・反意語はありませんでした。