「Aライン」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「Aライン」の意味とは
Aラインとは、患者の動脈にカテーテルを入れることや、それを入れた状態のことをいいます。
Aラインは主に医療の現場で使われている言葉で、特に手術中や、命に関わる可能性がある集中治療下の患者に対して使うことが多いです。
「Aライン」の語源
Aラインは、英語で「Arterial Line」。「Arterial」には「動脈」という意味、「Line」には線や線形という意味があり、それらを合わせてそのまま動脈ラインと呼びます。動脈に細長い管のようなカテーテルを通すことから、こう呼ばれるようになりました。
「Aライン」を実行する目的
Aラインは、
- 血圧を測る
- カテーテルを動脈に入れて血管を広げる
- 血液に含まれる酸素や二酸化炭素の量を調べる
- 抗がん剤を動脈から投与する
などの目的で使われます。
特に抗がん剤については、動脈は心臓から血液を身体に送り、静脈は身体から心臓に血液を戻します。そのため、全身に抗がん剤を流したい時は静脈から入れますが、身体の一部分のがんに集中して投与したい場合には動脈から入れたほうがいい、という考え方があるんですね。
「Aライン」で血圧を測るメリット
Aラインの主な目的は血圧を測ることですが、腕や手首にカフ(腕帯)を巻き、圧迫して測る血圧測定器とは何が違うのでしょうか。
Aラインで血圧を測るメリットを以下にいくつかあげます。
- 血圧測定器は間接的だが、Aラインは直接的に血圧を測れる
- リアルタイムで血圧の変動を確認できる
- 血圧の波形を見て、心拍出量を推測できる
- 何らかの事情があってカフを腕に付けることができない人の血圧を測れる
「Aライン」にはどの動脈が使われる?
Aラインには、主に橈骨動脈や足背動脈が使われます。橈骨動脈は手のひらから手首に流れている動脈のことで、足背動脈は足の甲に流れている動脈です。
この二つの動脈は、血管が太くてカテーテルを入れやすく、塞栓症のリスクが少ないことから、Aラインに使われることが多いのです。
「Aライン」の例文・用例
Aラインを使った例文・用例を紹介します。
●重症の患者には、Aラインで血圧の変化をモニタリングする必要がある。
●Aライン確保の手順を一通り学んだ。
SNSでの「Aライン」の使われ方
血ガスってもっと簡単にできる検査だと思ってたけど、Aライン取るのって簡単じゃないのね~
今日(静脈採血も初めてだったのに)動脈採血もなんとかできて良かった✌️
私の橈骨動脈とっても取りやすいらしく、私の両手首で友達たちが成功できたのも嬉しかった☺️
友達と病院見学一緒だと楽しい?— ちぇり? (@medcherrycherry) April 5, 2021
看護師として働けてよかったなと思う。そして経験できたのがICUでよかった。今でもICUが好き。一緒に働いていた仲間も好き。Aライン採血とか血液ガス分析とかルート確保とかやりたいw重症な患者さんとの関わりから学べることはとても多かった。ICUはいいぞ?
— かなこ@訪問看護師 (@kanapolku) July 25, 2020
「Aライン」の類義語
Aラインの類義語は、「動脈ライン」「動脈カニュレーション」です。意味はAラインと同じく、動脈にカテーテルを入れることです。
「Aライン」の対義語・反意語
Aラインの対義語は、「Vライン」です。「静脈ライン」、もしくは「末梢静脈ライン」と言い換えることができます。静脈は英語で「venous」ということから、頭文字のVを取ってVラインと名付けられました。