「トリアージ」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-09-01

「トリアージ」の意味とは

トリアージは、特定の基準に従い、優先度を決めることを意味します。

救急医療の現場で使われる言葉で、災害や事故発生時に、重症度や治療の緊急度などに基づいて治療の優先度を決定し、搬送や治療にあたることを指します。

特に、大規模災害が発生した場合などでは、医療資源をはるかに超えた負傷者が発生するため、可能な限り多くの救命をおこなうために「トリアージ」の考え方が重要になります。

「トリアージ」の語源

トリアージの語源は「選別」を意味する、フランス語の「triage」です。

「トリアージ」はこれをカタカナ語にしたもので、世界中で同じ意味で使われています。

医療現場におけるトリアージ

「トリアージ」は、大規模な災害や事故発生時に重症度と緊急度によって、治療の優先度を決定するために行います。

具体的には病院内や災害現場などで、医師が順番に診察を行い、その結果により、専用の色分けされた4種類のラベルが患者の体につけられます。

重症で緊急性の高い人の治療が優先されるように、ラベルの色で重症度がひと目でわかるようになっています。ラベルの色は以下の4種類です。

  1. 赤色(緊急):命に関わる状態で緊急の治療が必要
  2. 黄色(順緊急):医師による治療は必要だが数時間の待機は可能
  3. 緑色(緊急性なし):比較的軽症で待機可能
  4. 黒色(生存可能性なし):診察の段階で死亡が確認された場合

「トリアージ」の普及の背景

「トリアージ」という考え方が普及したきっかけは、フランス軍のナポレオン・ボナパルトがエジプトとシリアに侵攻し、多数の負傷者を出した18世紀末に、階級に関係なく重症度に応じて治療するという方法が実践されました。

それから200年以上経った現在もより多くの人の命を救うため、「トリアージ」の考え方が実践されています。

しかし、世界中で新型コロナウイルスが流行し、医療リソースが不足している状況で、医療従事者たちはどのように治療の優先度を決定するべきか、トリアージの判断は誰が行うべきかという課題に直面しています。

「3T」について

「3T」とは、「トリアージ(選別)」、「トリートメント(治療)」、「トランスポーテーション(搬送)」からなる、災害時医療において重要な三原則のことをいいます。

災害時に大量の負傷者が発生し、医療需要が医療供給を上回っている状況下で、優先順位を決定し医療行為を行う際に重要な3要素です。

「トリアージ」の例文・用例

トリアージを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●世界中で新型コロナウイルスの被害が拡大している中では、 トリアージを行う必要がある。
●高熱が出たので診察を受けたところ、新型コロナではないようなので軽症に トリアージされた。

SNSでの「トリアージ」の使われ方

「トリアージ」の類義語

トリアージの類義語は、「緊急度識別・識別救急・優先治療・患者選別・優先救護」などがあります。

「トリアージ」の対義語・反意語

トリアージの対義語は、特にありませんでした。