「コン・グラツィア」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「コン・グラツィア」の意味とは
コン・グラツィアとは、優雅に、優美にという音楽用語で、主にクラシック音楽の楽譜の中で使われています。
「コン・グラツィア」の語源
コン・グラツィアはもともとイタリアで使われている言葉で、楽譜には「con grazia」と表記されています。
conは「〜で」「〜と一緒に」という意味を持っている言葉。音楽用語として使う場合は何か他の言葉の前に置き、英語の「with」と似たような使い方をします。graziaは「優雅、優美、上品」という意味を表す名詞で、語源はラテン語のgratia。しとやかで女性らしく、優しいイメージのある言葉です。
「コン・グラツィア」が楽譜において果たす役割
楽譜の譜面には音の高さや長さを表すために必要不可欠な音符、休符などの記号が書かれていますが、その他にも「演奏記号」と呼ばれる記号が使われることがあります。
コン・グラツィアは演奏記号のうちの「発想記号」に分類されます。発想記号は曲を構成するのに必須のものではありませんが、その曲をより丁寧に感情をこめて表現することができる大切な手段です。
楽譜の譜面に「コン・グラツィア(con grazia)」と書かれていたら、音符や休符を見てその通りに正しく演奏するだけでなく、優雅で美しい演奏になるように意識してみましょう。
題名に「コン・グラツィア」がついた楽曲
タイトルに「con grazia」がついた楽曲をいくつか紹介します。
- マックス・レーガー「即興曲集 Op.18 – Allegretto con grazia」
- スクリャービン「12の練習曲 Op.8 – No.6 Con grazia」
- 末永匡「幻想曲集 Op.116 – V. Intermezzo. Andante con grazia ed intimissimo sentimento」
「コン・グラツィア」の例文・用例
コン・グラツィアを使った例文・用例を紹介します。
●コン・グラツィアを意識して、美しく気品のある演奏をする。
●楽譜の通りにしっかり弾けていますが、譜面の初めにコン・グラツィアと書いてありますので、次はもう少し優しく、柔らかく弾いてみましょう。
SNSでの「コン・グラツィア」の使われ方
▶︎第2楽章
Allegro con grazia
複合三部形式、ニ長調
4分の5拍子という混合拍子によるワルツ。スラブの音楽によく見られる拍子で、優雅でありながらも不安定な暗さと慰めのようなメロディーが交差する。中間部はロ短調に転調し、一層暗さに支配され、終楽章のフィナーレと同様の主題が現れる。⤵︎— 文字絵研究所 クラシック + キャラクター (@MojiekenClassic) October 28, 2019
「con grazia(優しさを持って)」…こんな面倒くさい譜面に優しさなんか持てるかー!(ノ`Д´)ノ~┻━┻
— 泰葉 (@yasuhazuki) January 31, 2012
「コン・グラツィア」の類義語
コン・グラツィアの類義語は、「グラツィオーソ(grazioso)」です。コン・グラツィアと同じ発想記号の一つで、同じく「優美に」という意味を持っています。
また「エレガンテ(elegante)」「レジェロ(leggiero)」なども「優美に」という意味を持った発想用語です。
「コン・グラツィア」の対義語・反意語
コン・グラツィアの対義語は、「エネルジコ(energico)」です。エネルジコも楽譜の中で使われる発想記号で「力強く」という意味があります。