「銀ばさみ」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「銀ばさみ」の意味とは
銀ばさみとは、将棋で相手の銀の左右を歩で挟んで、逃げ場所を無くす手筋のことです。
銀の行動できる範囲は、左右の真横と真下を除く隣り合わせの5カ所のマスのみです。
そのため、左右に歩を配置しても歩が取られる心配はなく、なおかつ銀は歩の利きがある左右斜め後ろに下がることができなくなります。
銀の行動範囲を抑え、また銀を獲得しやすくする手と言えます。
2枚の歩で銀の左右を挟むのが基本ですが、左右どちらか一方に歩を配置し、反対方向には斜め前・斜め後ろに差し向かいの歩がある状態もまた「銀ばさみ」と見なされます。
「銀ばさみ」の具体例
例えば「△5五銀」がある状態で、「▲4五歩」「▲6五歩」を配置すれば「銀ばさみ」が成立します。
この場合、「▲5七銀」などで相手の銀の前方を塞ぐことで、完全に退路を断つことができます。
さらに「▲5六歩」と打てば、歩と交換かタダで銀を取ることができるでしょう。
一方「△5五銀」「△6四歩」に対して「▲4五歩」「▲6六歩」でも「△6四歩」と「▲6六歩」が向かい合っているため「銀ばさみ」が成立します。
結局、「△6四歩」で退路が塞がれているほか、逃げ道を確保するべく「△6五歩」と進めても「▲同歩」となるため、最終的に銀が左右で挟まれる形となります。
「銀ばさみ」に関連する格言
「銀ばさみ」に関連する格言として「銀は千鳥に使え」があります。
千鳥(ちどり)とは「千鳥足」のことで一般的に「左右によろめきながら歩く様」を指します。
この格言では、「斜めに駒を進める」ことの例えとして「千鳥」と表現されています。
すなわち「銀は斜めに展開せよ」という意味に解釈できます。
銀というと、左右斜めに1マスずつ移動することができ、また斜めに1マス進んでも1手で元に戻ってこられるのが最大の特徴です。
攻防において、この特徴が有効に働く場面も多いことから、この点を意識しながら駒組を考えることが重要と言えます。
「銀ばさみ」以外で「銀」に関連する将棋用語
「銀ばさみ」以外で「銀」に関連する将棋用語として、以下の2点を挙げることができます。
・桂頭(けいとう)の銀
・腹銀(はらぎん)
桂頭の銀とは、文字通り相手の桂馬の前に銀を置く手筋のことです。
桂馬の利きである「2つ前斜め」に対して、桂頭の銀一枚でカバーすることができます。
そのうえ、桂馬は1つ前に進むことができないため、銀が取られる心配が無いうえ、逆に1つ前に進める銀はいつでも桂馬を取ることができます。
相手が桂馬で攻めてきた時の常套手段として用いられやすいです。
腹銀とは、相手玉の左右どちらかの隣に銀を打つことです。
銀は真横に進めないため玉を取ることができませんが、銀の利きによって玉の行動範囲を潰したり、逃走を阻止することができます。
「銀ばさみ」の例文・用例
銀ばさみを使った例文・用例を紹介します。
●銀ばさみで相手の攻めを受けた。
●桂頭の銀を食らったので、銀ばさみで仕返しした。
SNSでの「銀ばさみ」の使われ方
ひよよ(R2290六段)相手の平手
で、以下の局面から水匠2(一手
三千万ノード)に代指しさせた。対右玉の一局。
この局面私は▲5三歩で実際勝
ったが、水匠2は▲2四歩だっ
た。右玉の相手が銀を出してきた場
合、銀ばさみで有利なのは水匠
2が教えてくれたが、この局面
先に桂馬も狙えたようだ。 pic.twitter.com/10VxbR8AvD— エスエス (@a3GLIuzWlulpCLb) April 24, 2021
【雁木で覚えておきたい受けの手筋】
次に☗35歩が来るので、それの対処が必要です。
まずは☖65歩。☗同歩なら☖同桂→☖45歩で銀ばさみが狙えますね。
☖65歩に☗35歩には、位を取って角を引きましょう。最終図で☗35銀には☖64角で迎撃できるので、受けが成功しています。#今日の将棋ウォーズpic.twitter.com/VNHT6Z5vYM
— あらきっぺ (@burstlinker0828) August 17, 2022
「銀ばさみ」の類義語
銀ばさみの類義語はありませんでした。
「銀ばさみ」の対義語・反意語
銀ばさみの対義語・反意語はありませんでした。