「不気味の谷」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「不気味の谷」の意味とは
不気味の谷とは、人間に近いロボットやAIに対して、不快感や恐怖感を抱く心理現象という意味です。
1970年に日本のロボット工学者である森政弘氏が提唱した言葉で、ロボットやCGなどを人間に似せようとすると、ある段階で唐突に、好感度とは逆の嫌悪感や違和感、不快感を抱くという心理現象のことを言います。
人間とロボットが共同作業を行う際には、人間の側がロボットに対し親近感を持つことが必要です。
しかし、人間に近いロボットは、人間にとっては非常に奇妙に感じられ、親近感を持てないと考えられています。
TikTokでは、一見人間のようで不自然さを感じさせる「不気味の谷メイク」が流行しています。
「不気味の谷」の歴史
1970年に森政弘氏が発表した論文「ヒューマノイドロボットと人間との接触」の中で、人間に近いロボットほど、人間から好感を持たれる傾向にある一方で、人間とあまりにも似すぎていると、不快感や恐怖感を抱かれることがあると指摘されました。
森氏はこの現象を「不気味の谷」と名付けました。
「不気味の谷」のグラフ
横軸に擬人性(人間に近い程度)、縦軸に親近感(好感度)を取ってグラフにすると、ある擬人性の段階で急激に親近感が低下する谷が現れます。
この谷が、不気味の谷です。
不気味の谷現象は、擬人性が高いほど親近感が高まる傾向がありますが、ある程度を超えると、急激に親近感が低下します。
これは、人間の脳が、人間の顔、表情や動きのパターンと比較して、人間に近すぎるロボットやAIを、異物として認識するために起きる現象と考えられています。
「不気味の谷」の対策
不気味の谷現象を克服するためには、以下の2つの対策が考えられます。
人間の顔や動きのパターンをより正確に再現する
人間の顔や表情、動きのパターンをより正確に再現できれば、人間とロボットやAIとの差異を小さくし、不気味さを軽減することができると考えられます。
人間とロボットやAIの違いを明確にする
逆に、人間とロボットやAIの違いを明確にすることで、人間がロボットやAIを「人間に模した異物」として認識することを防ぐことができます。
例えば、ロボットやAIに、人間とは異なる特徴や動きを持たせることで、人間との差異を強調することが可能です。
「不気味の谷」の例文・用例
不気味の谷を使った例文・用例を紹介します。
●人間は、AIが描いた絵よりも人間が描いた絵の方を好む…それも不気味の谷現象なのかもしれない。
●この人のメイク、ちょっと不気味の谷入ってる。
SNSでの「不気味の谷」の使われ方
不気味の谷現象→異世界生物 pic.twitter.com/WR5XRrgvPz
— ラメール・パヴォーネ🦚🧜🏻♂️ (@lamer_pavone) January 9, 2024
Uncanny Valley
不気味の谷メイク👻 pic.twitter.com/pHPaanBsNP
— リン (@LIL7hC7githV14E) January 4, 2024
「不気味の谷」の類義語
不気味の谷の類義語は、「違和感」です。
意味は、何かがおかしいと感じられる不自然さです。
「不気味の谷」の対義語・反意語
不気味の谷の対義語・反意語はありませんでした。