「湯桶」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-12-30

「湯桶」の意味とは

湯桶とは、懐石料理などの最後に出される、おこげや炒り米にお湯を注いで 薄い塩味をつけたものをさします。

料理のしめくくりとして出され、漬物などの香物と合わせて出されます。

「湯桶」の語源

湯桶は、「ゆとう」と読み、そもそもは柄のついた漆塗りの容器をさします。お湯を入れるのに用いられるほか、蕎麦屋でそば湯を入れるのに用いられます。

また、お米を炊いたときに釜の底に残ったおこげに熱湯を注いで軽く塩味をつけたものです。そこから派生して、料理の最後に出される湯桶をさすようになりました。

懐石料理と「湯桶」

懐石料理は現在では料亭や旅館などで出されることが多いですが、もともとは茶道の茶事のなかでふるまわれる料理をさします。
懐石料理の献立は「一汁三菜」です。和食のコース料理とも言われており、料理が出てくる順番が決まっています。

一汁三菜が出された後、現在の懐石料理ではいくつかの料理が追加で出てくるのが一般的です。ここまでで、食事らしい料理が終わり、この後は、酒を酌み交わすための肴が登場します。

ここで出されるのが、「八寸(はっすん)」、「湯桶(ゆとう)」、「香物(こうのもの)」です。「八寸」とはお酒に合う海と山のもの二種を盛り付けた肴です。「湯桶」は、懐石の締めくくりで、おこげや炒り米にお湯を注いで少量の塩をかけたものをさします。「香物」は漬物のことです。

「湯桶」と「香物」は一緒に出てくることが多いようです。

「湯桶」の作り方

湯桶は、釜の底に残ったお米を、さらに弱火できつね色にこがし、熱湯をそそいで塩味を薄くつけたものです。
また、お米を香ばしく炒ってからお湯を注いで煮立てる場合もあります。

「湯桶」のいただき方

湯桶には、お湯と一緒に湯の子と呼ばれるおこげが入っていますので、湯と湯の子をごはんのお椀に取り、次の客へ直接手で渡してください。湯桶と一緒に出されることが多い香物は、空いてる向付の器に取ります。
食べ終わったら、お椀に蓋をして、箸をお膳の手前に揃えて置きます。

「湯桶」の注意事項

読み方は「ゆとう」です。「ゆおけ」と読むと、入浴や洗面の際に使う桶という意味になりますので、注意しましょう。

「湯桶」の別の意味や使われ方

「湯桶読み(ゆとうよみ)」という表現があります。これは日本語における熟語の変則的な読み方の一つで、「湯桶」(ゆトウ)のように、漢字の二字熟語の上の字を訓読み、下の字を音読みする熟語の総称です。

たとえば、朝晩(あさバン…「あさ」が訓読み、「バン」が音読み)、消印(けしイン…「けし」が訓読み、「イン」が音読み)などがあります。

「湯桶」の例文・用例

湯桶

湯桶を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●料理のしめくくりの湯桶が楽しみだ。
湯桶読みの熟語を覚える。

SNSでの「湯桶」の使われ方

「湯桶」の類義語

湯桶の類義語はありませんでした。

「湯桶」の対義語・反意語

湯桶の対義語・反意語はありませんでした。