「成金」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「成金」の意味とは
成金とは、将棋で金と同じ動きをする成り駒のことです。
「なりきん」と読みます。
具体的には「成銀」「成桂」「成香」「と金」を指します。
そもそも将棋で「成る」とは、駒の性能をパワーアップさせることです。
パワーアップした駒のことを「成り駒」と言います。
成るタイミングは以下のいずれかです。
・敵陣に入る
・敵陣内で動く
・敵陣から外に出る
上記いずれかの行動の直後に、駒をひっくり返すことで成り駒に変化します。
成り駒に変化できるのは「玉」と「金」以外の駒です。
また、成る前の特徴を失う駒もあるため、成るとかえって戦略上不利になる可能性もあります。
そのため成るか、成らないかはプレイヤーの判断に委ねられています。
成金に話を戻すと、成り駒に変化できる駒のうち「銀」「桂馬」「香車」「歩」は成ると、成る前の特徴を失い、代わりに「金」と同じ動きができるようになります。
例えば「桂馬」は左右の斜め上2マスに進むことができます。
「成桂」に成ると上記の行動はできなくなり、代わりに斜め後ろ以外の方向に1マスずつ進める金の特徴を受け継ぎます。
進めるマスが多い金は様々な局面で有用ですが、桂馬のトリッキーな動きは戦況を一変させる力を持つケースもあります。
そのため、局面や戦略によって成金が必ずしも有効であるとは限りません。
歩の「成金」にまつわる説
「銀」「桂馬」「香車」の駒の裏にはそれぞれ違う書体で「金」と書かれています。
しかし、同じ成金でも「歩」の裏に書かれているのは、ひらがなの「と」です。
このことから「歩」の成り駒は「と金」と呼称されていますが、そもそも何故「と」が書かれているのでしょうか。
最も有力なのは「『と』ではない」という説です。
実は「金」と書こうとしたものの、他の駒に比べて歩兵の駒数が圧倒的に多いため、負担を軽減するため「金」を崩して書いた結果「『と』に似てしまった」ということのようです。
一方、「『金』ではなく、やはり『と』と書いている」とする説もあります。
「歩」の文字の成り立ちとして、2つの「止」を上下で組み合わせて出来たものだから、「止」の省略である「と」を書いたのではないか、というものです。
「成金」の表現の広がり
普通の駒がパワーアップして「金」になることから、「知性や教養のない人が、突然裕福になる」ことの例えとして「成金」が用いられることがあります。
概念そのものは日本だけでなく海外にもあり、古くは古代ギリシアの哲学者アリストテレスによって定義されています。
アリストテレスによれば、成金の特徴として「贅沢を見せびらかす」「金がすべての評価の基準になっている」等が挙げられており、現代の成金像にも近いニュアンスを感じ取れます。
「成金」の例文・用例
成金を使った例文・用例を紹介します。
●歩の成金で相手を詰める。
●教養のない成金の言うことに耳を貸すな。
SNSでの「成金」の使われ方
スルーしてたマイクロウォーズを買ってしまった。組立簡単、カッチリした造形でカッコいい。色分は一部シールだけど、意外と大きいので塗装は楽かと。人間がよく動いて面白い。
将棋の駒にして遊ぶのもいいかも。成金は、敵陣に突入したら白兵戦という事でハッチオープンで表現。#マイクロウォーズpic.twitter.com/XSEJ6V1aln— はたかもん?HATakaMON (@I_like_psswitch) February 10, 2020
大会終わりに遊んでいた「歩が最初から成金で、取るとただの歩になる将棋」。
謎過ぎて笑いながら指した。成金引きで角道閉じられるし、全然違う競技で面白い☺️ pic.twitter.com/F4pTFYp0IA— カ ル ー セ ル ? (@caruseru3) February 11, 2019
「成金」の類義語
成金の類義語は、「成り駒」です。
成り駒とは、将棋でパワーアップした駒のことです。
具体的には「竜」「馬」「成銀」「成桂」「成香」「と金」を指します。
「成金」の対義語・反意語
成金の対義語・反意語はありませんでした。