「カタルシス」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「カタルシス」の意味とは
カタルシスとは、浄化という意味です。
日本語では「精神の浄化作用」ともいわれ、抑えられていた感情が解放され、心の中がすっきりすることをさします。「カタルシスを感じる」「カタルシスを得る」などと使います。
「カタルシス」の語源
カタルシスの語源は、ギリシャ語の「katharsis」で「浄化」「排泄」を意味します。
そもそもこの言葉は、古代ギリシャの医学で、病的な体液を体外へ排出する治療行為のことをさしていました。単なる生理的な用語として使われていましたが、現在この意味で用いられることはほぼなく、一般には悲劇の効果は恐れとあわれみによるカタルシスにありとしたアリストテレスの意味で使われます。
「カタルシス」の特徴
紀元前4世紀ごろの古代ギリシャの哲学者アリストテレスが『詩学』のなかで、悲劇の機能を論じました。アリストテレスは、悲劇は観客に感情のカタルシスをもたらす、つまり、悲劇を見ることによって、観客の精神は浄化されるとしました。
それ以後、「カタルシス」という語は、演劇さらには芸術一般の、観客に感情を発散させる効果、また心が軽くなる感じや、高揚する感じを生じさせる効果をさして用いられます。
さらに、精神医学や心理学の分野では、「カタルシス」は浄化法ともいい、質問に答えることによって、人の心を解放するという治療法として用いられます。
「カタルシス」の英語表現
英語では「catharsis」と表現します。英語のカタルシスには、日本で使われている意味のほかに、医学分野で「便通」「下剤」などの意味で使われます。
「カタルシス」の利用時の注意点
「カタルシスを感じる」「カタルシスを得る」などの表現は、映画やドラマ、小説、漫画などを鑑賞するときに使われることが多いです。感情が大きく揺さぶられて、思わず涙を流してしまうような作品を鑑賞したときに、「この作品からカタルシスを得た」と使います。
精神医学や心理学では、「カタルシス効果」など、不安やストレスなどから解放されるという意味合いで使うこともあります。
「カタルシス」の例文・用例
カタルシスを使った例文・用例を紹介します。
●泣ける映画を観て、カタルシスを感じた。
●心のもやもやを話して、カタルシスを得た。
SNSでの「カタルシス」の使われ方
“失われたものたちは、埋まらない空白としてこの身とともにあり続ける。消えない胸の疼きが、自分を生かし続けていく。もう劇的なカタルシスはない。それでも朧げな希望を抱えて、今日もやはり生きている"
— ? (@___lemonicart) October 25, 2020
貧しい人が生活苦で悲惨な目に遭う人間ドラマは、インテリの感動ポルノでエンタメなんだよ。自分が当事者じゃないから気持ちよく涙流して、思う存分カタルシスに浸れるわけ。当事者は這い上がるのに必死だから泣いてられないの(-_-)
— ☕petty_bonitas? (@petty_bonitas) October 23, 2020
「カタルシス」の類義語
カタルシスの類義語は、「気が晴れる」「心が晴れる」です。
それまでもやもやしていた気持ちがすっきりするという意味です。単に「晴れる」ということもあります。
―思いっきり泣いたら気が晴れた。
「カタルシス」の対義語・反意語
カタルシスの対義語・反意語はありませんでした。