「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「臥薪嘗胆」の意味とは
臥薪嘗胆(がしんしょうたん)とは、仇を討つために、また、将来の成功のために長い間苦労することを表す四字熟語です。
「臥薪嘗胆」の語源
「臥薪嘗胆」の「臥薪」とは、「薪の上に臥(ふ)して寝る」という意味、「嘗胆」は「胆(きも)を嘗(な)める」という意味を表します。
中国の春秋時代、呉王の夫差(ふさ)は父の仇である越王の句践(こうせん)を討つため、硬い薪の上に臥して寝るという苦しみを自らに課し、ついに句践を破りました。夫差に敗れた句践は、その恥を忘れないために苦い胆を嘗め、苦労した末に夫差を滅ぼしました。
この故事から、仇を討つために苦労するという意味の「臥薪嘗胆」という言葉が生まれ、それが転じて、将来の成功のために長い間苦労するという意味が生まれました。
「臥薪嘗胆」の英語表現
臥薪嘗胆を英語で表すと次のような表現になります。
・pay off an old grudge after years of hard training(臥薪嘗胆して積年の恨みを晴らす)
・after many years of perseverance(臥薪嘗胆の末=長年我慢[苦労]して)[出典:ジーニアス和英辞典]
「臥薪嘗胆」の例文・用例
臥薪嘗胆を使った例文・用例を紹介します。
●臥薪嘗胆の思いで一大プロジェクトに取り組んできた。
●臥薪嘗胆の末、司法試験に合格した。
SNSでの「臥薪嘗胆」の使われ方
衆議院が解散 今月19日公示 31日投開票へ 事実上の選挙戦に NHKニュース https://t.co/6MYaYDUGAe
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新幹線に飛び乗って地元に戻っています。小選挙区で勝ち上がるための臥薪嘗胆の4年間でした。今回の解散を「新55年体制の終わり解散」にして新しい国会をつくる。そのために勝ち抜いて参ります!— 足立康史 前衆議院議員 (@adachiyasushi) October 14, 2021
勝つまでやる奴は絶対に勝つ。どんなに弱い奴でも、敗北から立ち上がり、また挑み続ければ、必ずいつか「勝者」となる。90%の人間は、まず挑みすらしない。残りの10%のうち9%は、挑戦はするものの、敗北から立ち上がることができない。残りの1%だけが、臥薪嘗胆、勝つまで耐えて戦い続ける「勝者」だ。
— 阿部 信太郎 | Shintaro Abe (@shintaro_abe_) October 18, 2021
「臥薪嘗胆」の類義語
臥薪嘗胆の類義語は、「坐薪懸胆(ざしんけんたん)」、「漆身呑炭(しっしんどんたん)」、「名誉挽回」、「汚名返上」などです。
「坐薪懸胆(ざしんけんたん)」とは、「坐薪(薪の上に座る)」と「懸胆(寝床に胆を掛ける)」を組み合わせた四字熟語です。
「漆身呑炭(しっしんどんたん)」とは、「漆を塗り、炭を呑むこと」を表す四字熟語です。
いずれも臥薪嘗胆と同様に、仇討ちなどのために苦労を重ねることを意味します。
「名誉挽回」は「一度失った良い評価を取り戻すこと」、「汚名返上」は「以前の失敗などで受けた悪い評価を、手柄を立てて打ち消すこと」を意味します。
「臥薪嘗胆」の対義語・反意語
臥薪嘗胆の対義語・反意語は「再起不能(さいきふのう)」、「一蹶不振(いっけつふしん)」などです。
「再起不能(さいきふのう)」は「挫折から立ち直れなくなる状態」、「一蹶不振(いっけつふしん)」は「一度挫折し二度と立ち上がれなくなること」を表す四字熟語です。