「二束三文(にそくさんもん)」とは?意味と例文が3秒でわかる!

「二束三文」の意味とは

二束三文とは、いくら売っても、ほとんど利益にならないことを意味する四字熟語です。

「にそくさんもん」と読みます。

一般的に粗悪品や価値の低いものを指します。

例えば、日常会話の中では以下のように用いられます。

「表紙が日に焼けてしまっているから、古本屋で売っても二束三文にしかならない」
「表紙が日に焼けていたせいか、古本屋で二束三文で買えた」

後者の例文のように、しばしば「非常に安い値段」という意味で用いられるケースもあります。

とは言え、非常に安い値段で売られているほど「価値の低いもの」という一般的なイメージが含まれることが多いです。

そのため、ビジネスシーンでの用法には注意が必要です。

例えば、顧客に対して「このサービスは二束三文です」と案内してしまうと「商品に欠陥があるのではないか」と不安がられてしまいます。

上記の場合、「このサービスはお求めになりやすい価格です」などと言い換えたほうが良いでしょう。

ちなみに、慣用句として「二束三文にもならない」があります。

これは二束三文よりも、さらに価値が低いものに対して用いられます。

二束三文が「ほとんど値が付かないもの」とするなら「二束三文にもならない」は「タダ同然」に等しいレベルと考えて良いでしょう。

「汚れたレプリカの掛け軸なんて二束三文にもならないから捨てちゃいな」

という風に、売ることを制止する場面で用いられることが多いです。

「二束三文」の語源

「二束三文」は「二束」と「三文」の2語に分けることができます。

「二束」の前に、まず「三文」の意味から説明します。

「文」は奈良時代から明治維新で「円」が導入されるまで続いた通貨単位のことです。

江戸時代の文と現代の円の価値とを比較する場合、「一文」あたり「20円~30円」と考えられています。

すなわち「三文」なら「60円~90円」相当と言えるでしょう。

具体的な値段はともかく、当時は「非常に少ない額」の代名詞として「三文」が用いられていました。

一方、「二束」の由来については2つの説が提唱されています。

まず、「『二束』はもともと『二足』だったのではないか」という説です。

「足(そく)」は履物の単位のことで、現代でも両足分の靴を数える時に用いられます。

当時、金剛草履(※)と呼ばれる履物が三文で二足も売られていたと言われています。

(※藁や藺草などを編んで作られた丈夫な草履)

そのため「二束三文」ではなく「二足三文」と書かれる場合もあります。

2つ目の説として、「『二足』ではなく、そのまま『二束』である」という主張が挙げられます。

「束(たば)」は、古来日本で稲穂を数える時に用いられていた単位のことです。

すなわち「稲が『二束(ふたたば)』でも三文でしか売れなかった」ことから「二束」を音読みして「二束三文」という四字熟語が出来たのではないか、と考えられています。

「二束三文」の例文・用例

二束三文

二束三文を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●使っていない家具が邪魔なので二束三文で売り払った。
二束三文にしかならないなら、売るのやめよう。

SNSでの「二束三文」の使われ方

「二束三文」の類義語

二束三文の類義語はありませんでした。

「二束三文」の対義語・反意語

二束三文の対義語・反意語はありませんでした。

四字熟語

Posted by 杏奈琴湖