「ニヒル」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-04-17

「ニヒル」の意味とは

ニヒルとは、虚無や虚無的という意味です。

ニヒルが意味している虚無や虚無的では、やや分かりにくいかもしれません。

これを少し噛み砕くと「冷めた様子」、「暗い影を感じさせる」といったいったニュアンスになります。

ニヒルの代表的な使い方は、「ニヒルな笑い」という使われ方です。

この意味を「虚無的な笑い」と、解釈することは少ないでしょう。

よりニュアンス的な意味合いに近い、「冷めた笑い」などと訳すことが多くなります。

ニヒルの虚無や虚無的という意味は、あくまで語源に沿って当てられた意味なのです。

そのためカタカナ語としての意味では、ニュアンス的な意味合いの強い「冷めた」などが当てはまります。

本来として当てられている意味と、実際の使用とではやや意味が異なる単語です。

本来の意味と、実際に使われる際のニュアンス的な意味の両方を押さえておきましょう。

「ニヒル」の語源

ニヒルの語源は、哲学用語のニヒリズムです。

ニヒリズムの意味は「虚無主義」となっています。

定義は「この世界で過去や現在に人間の存在に意義や目的など、さらには理解できるような本質的な価値などない」というものです。

虚無と付くように、どこか冷めた考え方となる哲学的な思想となっています。

語源が虚無主義をあらわすニヒリズムなので、ニヒルの意味を「虚無」などとしているのです。

しかし、上述の通りに実際の使用ではニュアンス的な使われ方が多くなります。

語源が哲学的な思想となっており、そこから派生的にカタカナ語になったと考えることが正しいでしょう。

また虚無主義という思想も、冷めた印象を与える考え方と言えます。

そのため語源の、虚無主義のニュアンスまで含めて覚えておくと理解しやすいでしょう。

「ニヒル」のポジティブな使い方

ニヒルは、ポジティブなニュアンスでも使われる単語です。

本来の意味は虚無などで、ニュアンスでは冷めた様子などを表す単語がニヒルでした。

これらの意味を直接的に受け止めると、ネガティブな印象となります。

実際に「ニヒルな笑い」などでは、良い意味ではないためネガティブな使われ方です。

しかしこの「冷めた」のニュアンスから、さらに派生した使われ方をすることがあります。

それは「冷めた」のニュアンスを、「クール」と置き換える使い方です。

例としては「ニヒルな男性」などとなります。

こちらの場合では「クールな男性」というニュアンスとなり、「影のあるカッコイイ男性」として使われることがあるのです。

「ニヒル」のポジティブは間違い

しかしながら、こうした使い方や解釈は間違いとなります。

「ニヒルな男性」=「クールな男性」とは本来なりません。

「ニヒル」とはやはりネガティブな意味の単語であり、カッコイイなどのポジティブな意味とはならないのです。

ニヒルな男性とは、冷淡で表情の無い男性を表すことが本来となります。

語源や本来の意味の虚無とは、「何も感じることができない」ことを指すのです。

そのため「ニヒル」に、ポジティブなニュアンスを持たせることは間違いとなります。

ただこうしたポジティブなニュアンスを持たせた使い方は、割と広まっていることも事実です。

誤用となってはいますが、ポジティブな使い方も広まっているので念のために押さえておきましょう。

「ニヒル」の例文・用例

ニヒルを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●今回の作品でみせた、彼のニヒル な演技は最高だったと思うんだ。
●昔はあんなに明るかったのに、いつからかニヒル 人になってしまったよね。

SNSでの「ニヒル」の使われ方

「ニヒル」の類義語

ニヒルの類義語は、「冷淡」です。
意味は、熱意や同情を持たない様子となります。

ニヒルは上述の通りで、基本的にはネガティブな単語です。
そのため虚無、冷めたなどの意味やニュアンスもポジティブなものではありません。
そうした点を踏まえて、類義語を挙げるとこの「冷淡」が当てはまります。
冷たい様子はもちろん、同情などを持たない点において虚無に近いニュアンスでもあるためです。

「ニヒル」の対義語・反意語

ニヒルの対義語は、「充実」です。
意味は、心身ともに満たされていることです。
ニヒルの持つ「虚無」に対して、真逆と言える単語となります。

またニヒルは虚無から、冷めた様子というニュアンスが派生しているのです。
つまりこの虚無を打ち消す単語は、冷めた様子というニュアンスの対義語にも当たると言えます。
そのため、こちらの単語が対義語として挙げられるでしょう。