「テンポルバート」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2021-03-09

「テンポルバート」の意味とは

テンポルバートとは、速度を自由に加減して、自由な速さでという意味です。楽曲の基本的なテンポは崩さずに、個々の音符の長さを変化させて演奏することをさします。
単にルバート、またほぼ同じ意味で、ドイツ語のアゴーギグ(Agogik)が使われる場合もあります。

「テンポルバート」の語源

テンポルバートの語源は、イタリア語の「tempo rubato(テンポ・ルバート)」です。
もともと「tempo rubato」とは「テンポを盗む(rubare)」という意味があります。

「テンポルバート」の特徴

テンポルバートは、音楽の速度記号の一つで、自由な速さで演奏することを指示する語です。
テンポルバートの記号がある箇所では、楽曲中の特定の音や楽句のテンポを、演奏者の主観で自由に変えることができます。

「テンポルバート」の表現の広がり

テンポルバートのように、演奏の速度を指示する語は他にもさまざまあります。
・tempo ad libitum(テンポ・アド・リビトゥム)…自由な速度で。速度を「アド・リブ」で演奏するという意味です。速度はテンポルバート以上に演奏者に任せられます。
・tempo giusto(テンポ・ジュスト)…正確な速さで。速くなったり、遅くなったりせずに、一定の得度を保って。テンポルバートなどの後に拍子やテンポをもとに戻す時にも用いられます。
・in tempo(イン・テンポ)…正確なテンポで。一定の速度で、正確な拍子を感じて演奏することです。
・tempo di ~(テンポ・ディ~)…~のテンポで。たとえば、「tempo di valse」は「ワルツのテンポで」、「tempo di marcia」は「行進曲の速さで」というように用います。
・a tempo(ア・テンポ)…もとの速さで。
・tempo primo(テンポ・プリモ)…最初の速さで。楽曲の途中で速度が変化した後に用いられます。曲の冒頭の速度で演奏する、という指示です。

「テンポルバート」の例文・用例

テンポルバート

テンポルバートを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

テンポルバートで演奏する。
●ショパンのピアノ曲にテンポルバートが多くみられる。

SNSでの「テンポルバート」の使われ方

「テンポルバート」の類義語

テンポルバートの類義語は、「アゴーギグ(Agogik)」「センツァ・テンポ(senza tempo)」です。
アゴーギグ(Agogik)はドイツ語で、テンポルバートとほぼ同義です。
センツァ・テンポ(senza tempo)はイタリア語で、もともと「テンポをなしに」という意味で、テンポルバートと同様に「速度を自由に加減して」という意味になります。

「テンポルバート」の対義語・反意語

テンポルバートの対義語は、「テンポジュスト(tempo giusto)」です。
意味は、「正確な速さで」「速くなったり、遅くなったりせずに、一定の速度を保って」です。