「盆中」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「盆中」の意味とは
盆中とは、相撲であえて負ける行為のこと。
「ぼんなか」と読みます。
相対する双方の力士が前もって勝敗を打ち合わせておく通常の八百長と異なり、盆中は片方の力士だけが意図的に負けようとする、いわゆる片八百長を意味します。
「盆中」と「中盆」の違い
盆中は例外的に「八百長相撲の仲介人、または工作人」を指す隠語として用いられることがあります。
ただし、この意味での「盆中」は誤用で、正しくは「中盆(なかぼん)」とする説もあります。
実際、中盆は上記の意味を表す隠語として角界周辺で用いられています。
一方、大相撲の八百長問題に関して、スポーツジャーナリストの玉木正之氏が、日本テレビ系列の情報番組「ミヤネ屋」のインタビューを受けた際に「八百長の仲介役」という意味で「盆中」を使ったことが話題になりました。
この用法を巡って「中盆を言い間違えた」とする意見と、「中盆をあえて倒語(※)にして伝えた」とする意見が飛び交いました。
(※倒語:当事者間だけ通じるよう、音や字の配置を逆にした言葉。主に隠語に用いられる)
ただし、放送以前の玉木氏のコラムにおいて、中盆の倒語的用法としての盆中について触れていることから、少なくとも玉木氏の番組上の発言は意図的であることがわかります。
一方、過去のスポーツメディアの用法では「盆中=あえて負けること」「中盆=八百長の仲介人」という使い分けがされている模様です。
※参考:https://www.ytv.co.jp/michiura/time/2011/02/post-669.html
ちなみに、実際に中盆が疑われている事例として「千代の富士の53連勝」があります。
2000年11月に元大相撲力士の板井圭介が自ら八百長の仲介人であることを告発したことで物議を醸しました。
「盆中」と関連する隠語
盆中と関連する相撲用語・隠語として「中盆」以外に以下の2点を挙げることができます。
・注射
・ガチンコ
注射とは、大相撲における八百長を意味する隠語です。
八百長が頼めばすぐに勝てることから、打てばすぐ効く注射に例えられています。
本来、相撲だけでなく競技全般で賭博に勝てるよう便宜を図る行為を指していましたが、近年では相撲用語としてイメージが定着してしまいました。
ガチンコとは、真剣勝負を意味する相撲用語です。
力士同士が激しくぶつかり合った時に「ガチン」と音がすることが由来と考えられています。
また、八百長をしない力士のことを「ガチンコ力士」とも言います。
ポジティブな意味があるものの、このように潔白な力士を言葉で区別しなければならないほど、角界で八百長文化が根強いとも解釈できます。
「盆中」の例文・用例
盆中を使った例文・用例を紹介します。
●盆中疑惑を指摘されている。
●どんな理由でも盆中はファンを裏切る行為だ。
SNSでの「盆中」の使われ方
もうこれは盆中で、昨日メッセで負けてやったから今日は打たせろや、的な注射されたこんちわ相撲としかいいようがない←暑さのため相撲と混乱
— 鋳掛屋 (@pariskitijoji) May 26, 2019
がち・貴親方vs盆中・相撲協会の図を印象づけるテレ朝さん。
— K.Hisamatsu (@PopeyeCityboy) February 7, 2018
「盆中」の類義語
盆中の類義語はありませんでした。
「盆中」の対義語・反意語
盆中の対義語・反意語はありませんでした。