「IT土方」とは?意味と例文が3秒でわかる!

2020-08-21

「IT土方」の意味とは

IT土方とは、IT業界で働く技術者を指して使用する言葉です。

「IT」は「information technology」の略語で、「情報技術」を意味します。

最近では身近なものとなっている、パソコンやインターネット、携帯電話やスマートフォンといった、情報の伝達や通信の技術のことです。

一方で、「土方」は、昔から使われている言葉で、主に土木業に従事する労働者のことで、劣悪な労働環境で働く肉体労働者を指します。

この二つの言葉を組み合わせてできた「IT土方」は、IT業界において、劣悪な労働環境で働く労働者という意味を持ちます。

具体的には、システムエンジニア、カスタマーエンジニア、プログラマーなど、IT業界における末端の技術者のことを指す言葉です。

「IT土方」の特徴と語源

IT業界の技術者たちが土方と揶揄されてる理由としては以下の理由があります。

  • 単調な作業内容で長時間労働が多くなりがち
  • お客様の営業時間外に作業することが多いので夜勤が多い
  • 休日にもシステムエラーが起こるため、急な対応に迫られる

このような過酷な労働環境を「土方」に例えたのが、「IT土方」の語源とされています。

よって、「IT土方」は、「IT業界は一見華やかな職業に見えるけれど、実は土木作業員の様に過酷な労働環境のなかで働いている」という皮肉が込められた言葉なのです。

「IT土方」の使われ方

「IT土方」は、IT技術者の劣悪な労働状況を揶揄する際に使う言葉ですが、多くの場合、自分に対して使う言葉であって、他人に対して使う言葉ではありません。

自分自身が「IT土方」と呼ばれる仕事をしていたり、過去にそのような仕事をしていた人が、自分で自分の仕事や労働環境を自嘲・自虐する時に使うことが多いです。

「IT土方」の具体的な仕事内容

IT業界には大きく分けて、システムエンジニアとプログラマーがいます。

システムエンジニア

システムエンジニアは、システムの全体を設計する仕事です。

プログラマー

プログラマーは、システムエンジニアが設計した設計書に基づき、実際にプログラムを作るのが仕事です。

プログラマーには、納期までにシステムを完成させるため、プログラミングやテストを繰り返すことが求められます。

そのため、修正や複製など単純な作業を何度も繰り返す必要があります。

システムによっては高い技術を持つプログラマーが必要な場合もありますが、極端にいえば、設計書さえあれば誰でも簡単にプログラミングすることができます。

IT土方は、IT業界の人間ではなくてもできるような単純作業を仕事としている人に対して使われる言葉です。

「IT土方」の例文・用例

IT土方を使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●毎日毎日納期に追われながら、同じようなデータを打ち込む作業を続けている。私はまさに、 IT土方だ。
●昔の仕事は IT土方で、とても大変だった。今は転職して、労働環境が良い会社で働いているため充実した生活を送ることができている。

SNSでの「IT土方」の使われ方

「IT土方」の類義語

IT土方の類義語は、「デジタル土方」、「コンピューター土木作業員」、「デスマーチ」、「デスマ」などがあげられます。

「デスマーチ」、「デスマ」は過酷な労働状況を意味する言葉で、「IT土方」と併用して使われることが多いです。

「IT土方」の対義語・反意語

IT土方の対義語・反意語はありませんでした。