「利き」とは?意味と例文が3秒でわかる!

「利き」の意味とは

利きとは、将棋で駒が動ける範囲のことです。

特定のマスに対して、ある駒が次の一手で移動可能な状態のことを「利きがある(利いている)」と表現します。

利きを意識することで、相手の駒が利いているマスに自分の駒を指すのを避けたり、逆に自分の駒の利きによって相手の駒の進路を塞いだりすることができます。

なお、飛車や角、香車は進路に駒があると利きを絶たれてしまいますが、進路を防ぐ駒が無くなった状態を想定し、その先の利きを含めて「間接的に利きがある」などと表現する場合もあります。

「利き」を使った手筋

利きを有効に使った手筋の例として、主に以下2点を挙げることができます。

・十字飛車
・開き王手

一つずつ説明します。

十字飛車

「じゅうじびしゃ」と読みます。

飛車の縦横両方の利きで相手の駒を射程に入れることです。

一般的に安全な距離から2方向で狙いを定めている状態を指します。

飛車の行動範囲は十字型なので、狙われている駒同士は必然的に離れており、次の手で両方の駒を守ることは困難です。

そのため、どちらか一方を守り、もう一方を切り捨てなければなりません。

このように強力な攻めとして用いられるほか「相手の玉を射程に入れつつ、自玉の詰めろを解除させる」というような攻防で働く場合もあります。

開き王手

「あきおうて」と読みます。

開き王手は飛車や角、香車による「間接的な利き」を利用する手筋です。

相手玉に対して、飛車・角・香が自駒を通して間接的な利きがある場合に、進路を塞いでいる自駒を移動させて(飛車・角・香の利きで)王手をかけることを「開き王手」と言います。

相手は次の手で玉の防衛、または避難を優先するため、移動した駒を取られる心配がなく(移動した駒を含めて)攻勢に転じるチャンスを得ます。

また、移動した駒でも王手をかけることができれば「両王手(※)」でもあります。

(※両王手:2枚の駒で同時に王手をかけること)

「利き」の重要性を説く格言

利きが将棋でいかに重要かを説く格言として、例えば以下2点を挙げることができます。

・遠見の角に好手あり
・鬼より怖い両王手

一つずつ説明します。

遠見の角に好手あり

「とおみのかくにこうしゅあり」と読みます。

自陣に角を打つ際に、相手陣にある攻め駒や囲いに利いているとより望ましい、という意味です。

上記を条件をクリアしていると、角の利きを利用して攻めやすくなり、また自陣の防御を強化することにも繋がります。

鬼より怖い両王手

両王手とは、2枚の駒で同時に王手をかけることです。

両王手をかけられた場合、合駒(※)で防いでも片方の駒で玉を取られてしまうため、状況を打開するのが難しくなります。

玉を動かして難を凌げても形が崩れやすくなるほか、両王手していた駒が自陣に利いていれば、立て続けに攻められる可能性が高いです。

「利き」の例文・用例

kiki

利きを使った例文・用例を紹介します。

✓例文・用例

●角の利きがあるので桂馬を跳ねるのはやめよう。
●相手駒の利きを見逃してしまい、大駒を取られる。

SNSでの「利き」の使われ方

「利き」の類義語

利きの類義語はありませんでした。

「利き」の対義語・反意語

利きの対義語・反意語はありませんでした。

将棋用語

Posted by 杏奈琴湖