「全失語」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「全失語」の意味とは
全失語とは、話す、読み書きするなど、言語に関する全ての能力において重度な障害があるという意味です。
「全失語」の概要
全失語は「失語症」という病気から派生する状態のことを指します。
「失語症」とは、脳疾患や脳への外傷によって言語を司る中枢が損傷され、言語機能に障害が出る病気のことです。言語機能は大きく分けて「聴く」「話す」「書く」「読む」という種類があり、言葉を理解すること、復唱することなどもこれに含まれます。
具体的には、読んだり聴いたりした言葉の意味がわからない、言葉がすぐに出てこない、実際とは違う言葉が出てしまう、字や文章を書くのが難しいといった症状が現れます。
症状には個人差があり、脳のどの場所に損傷を受けたか、どのくらいの程度かによって変わってきます。
この「失語症」には2つのパターンがあり、言葉自体は理解できるけど文章で表すことが難しく、単語や短文でしか表現できなくなる「運動性失語」と、言葉を理解することが困難で、発話はできるものの意味が通らない「感覚性失語」とに分けられます。
この「運動性失語」と「感覚性失語」が併発している状態を「全失語」と呼びます。
「全失語」の症状
全失語の状態になると、以下のような症状が見られます。
- 言葉を発しないか、その場において意味の通らない発語・発声のみがある。
- 話を聴いたり、読んで理解することができない。
- 復唱ができない。
- 言葉・文章を書くことができず、真似して書くことも困難である。
脳の広範囲に損傷を受けているため、右半身麻痺を伴うことが多いのも特徴となっています。
言語聴覚士によるリハビリは長期に渡ることが多く、「Yes」「No」などの簡単な意思表示の手段などを練習していくことになります。
「全失語」の例文・用例
全失語を使った例文・用例を紹介します。
●認知症と全失語はよく混同されるので気を付けて診察してください。
●事故が原因で全失語になってしまった。
SNSでの「全失語」の使われ方
認知症の母が今回倒れる前は何度も同じことを繰り返し聞かれると正直うんざりしていたけど…。今は逆に嬉しく感じるよ。「全失語で恐らくもう会話は出来ません。」と主治医の先生にはっきり言われて、もう会えない覚悟もしていたから。
親の生の声が聞けることって本当はとても幸せなことなんだね…。 pic.twitter.com/APOpOYHZwm— ミケちゃん (@ojm52811) November 23, 2020
全失語の患者さんと○✖︎ジェスチャーを練習中。
ベッドサイドに実際にやってる写真を貼り「練習中です」と掲示していると、看護師さんが吸引の確認で使ってくれてた!
生活場面で使う回数も増え、段々と信頼性が上がってきた?
よし!いけるぞ!— Joy ST (@Joy03952537) March 12, 2019
「全失語」の類義語
全失語の類義語は、「構音障害」です。
こちらは唇や舌の運動障害などによって、発語がうまくできない症状のことをいいます。
言語中枢には問題はないので、失語とは区別されています。
「全失語」の対義語・反意語
全失語の対義語・反意語はありませんでした。