「こんぱち」とは?意味と例文が3秒でわかる!
「こんぱち」の意味とは
こんぱちとは、相撲でデコピンのことです。
大相撲では、初めて髷を結った力士に対して、親方や兄弟子が額を指で弾く(デコピン)習慣があります。
あくまで記念の意図で行われ、縁起の良いものと考えられてます。
こんぱちと同時に親方・兄弟子らは「油銭(ゆせん)」と呼ばれるお金を渡します。
これは鬢付け油(髪を結って固めるための油)の代金です。
こんぱちの回数や油銭の上限は兄弟子らの番付によって変わり、地位が高いほど回数・金額ともに多いのが一般的です。
「こんぱち」以外の独特な相撲用語
相撲用語には「こんぱち」のように、語感や表現、意味において独特な言葉があります。
例えば、丸々と太っている力士の体型を、魚のアンコウに例えて「アンコ型」と呼ぶ場合があります。
一方、やせ型で筋肉質の力士は「ソップ型」です。
ソップとはスープのことで、その出汁を取るための鶏ガラのように痩せている、という意味が込められています。
また、真剣勝負のことを「ガチンコ」と表現しますが、これは元々相撲用語です。
稽古場で力士がぶつかり合う時に「ガチン」と音が鳴ることが由来と考えられています。
ちなみに、ガチンコの対義語として「注射」があります。
注射とは八百長のことで、由来はわかりませんが、八百長の「ハマったら抜け出せない」性質が注射の常習性に似ているからだと想像できます。
また、力士の贔屓(ひいき)筋や後援者、無償スポンサーのことを「タニマチ」と呼びます。
タニマチとは、大阪市にある谷町を由来とする隠語です。
明治時代、ここに相撲愛好家の医師が住んでいたことが由来と言われています。
タニマチは相撲界だけでなく、野球やプロレス、演歌界などでも同様な意味の隠語として用いられています。
「こんぱち」以外の相撲の風習
相撲界には「こんぱち」以外にも変わった相撲の風習が存在します。
例えば「土俵に塩をまく」風習が有名です。
その伝統の起源は古代までさかのぼります。
豊穣や豊漁を占う目的で相撲が行われていた時代に、土俵はまさに神聖な場所でした。
また、古来より塩は穢れを払うものと考えられていたため、神聖な場所である土俵を清めるために塩をまく習慣が生まれ、現在も連綿と続けられているわけです。
ちなみに、土俵に塩をまける権利は幕下以上の地位に与えられており、三段目以下は塩をまくことができません。
他にも相撲界には「まわしを洗濯しない」という独特な風習が存在します。
これには合理的な理由があり、第一に洗濯を繰り返すとまわしが劣化してしまうからです。
まわしは博多織や西陣織などの高級織物で作られており、洗濯すると繊維が崩れやすいと言われています。
生地が劣化すると、見栄えの劣化はもちろん、ボロボロの生地に肌が擦れることで出血やケガをするリスクが増加します。
基本的に力士が使うまわしは高級品なので、何度も買い替えるわけには行かないため、洗濯をせずに「陰干し」や「アルコール消毒」などの最小限のメンテナンスで済ませています。
「こんぱち」の例文・用例
こんぱちを使った例文・用例を紹介します。
●兄弟子にこんぱちをしてもらった。
●こんぱちと油銭をもらいに挨拶回りをする。
SNSでの「こんぱち」の使われ方
フレンズのニューアルバム『コン・パーチ!』ってどこの国の言葉かなと思ったら相撲用語の「こんぱち」から来てるらしく、やっぱりフレンズのことめちゃめちゃ好きだなと思った
— はや? (@hecksion) August 4, 2018
デコピンのことずっと「こんぱち」って言ってたんだけど、相撲用語なのこれ…
— Haiki (@haikihaikyo06) February 25, 2016
「こんぱち」の類義語
こんぱちの類義語はありませんでした。
「こんぱち」の対義語・反意語
こんぱちの対義語・反意語はありませんでした。